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20 副将


 副将は、僕とデッセルカさん。


 デッセルカさんは、ライオンの獣人。


 良かった、やっと獣人ですよ。


 なんだかホッとしました。



 デッセルカさんは片手剣の剣士です。


 ライオンと言えばふさふさたてがみがトレードマークですが、


 スッキリとした短髪で、日焼け肌も凛々しいイケメンですね。


 スリムで引き締まった身体にしなやかなネコ科っぽい身のこなし。


 細マッチョって言うんでしたっけ、


 かなりのツワモノな気配なのです。



「よろしく」


 こちらこそ、です。



 試合開始前に優しく握手、


 笑顔が爽やかで礼儀正しい方ですね。


 僕も正々堂々、全力でお相手させていただきましょうか。



『始めっ』



 ガスッ



 うわっ、いきなり全力で切りかかってきましたっ、


 棍だったらへし折られていたぞっ。



『ちょっと、痛いんだけどっ』


 ごめんリセ、受けるのに精一杯で、いなす余裕なんてないよっ。



 ガッガッガッ


 うわわっ、連撃がキツいっ、


 なによりデッセルカさんのお顔がめっちゃコワいっ。



「ハハハハハハハハハッ」


 うひゃあっ、目がイッちゃってるよっ、


 闘いで人格が変わっちゃうタイプッ、


 バトルジャンキーってヤツでしょ、コレッ。

 


 ガガガッガガガガガガッ



 あれ? こんなスゴい連撃、なんで耐えられてるのかな、僕。


 手数はスゴいけど、初撃ほど強烈じゃないよね。


 防ぐだけなら全然余裕ですよ。



「ハァハァハァ」


 あー、お疲れのようですね、


 そういえば、ライオンって持久力はイマイチなんでしたっけ。


 では、失礼して。



 ボスッ



『勝者、カミス』



 みぞおちに一撃させちゃったけど、デッセルカさん、大丈夫ですか。


「……好き」


 へっ?



 ギュッ



 うひゃあっ、抱きつかれちゃいましたよっ、


 ダメですよぅ、こんなところでっ。



「ハァハァ、どこでならいいのっ?」


 どこででもダメですってばっ。


 ほっぺペロペロしないでくださいよぅ、


 誰か、助けてぇ。



 ……



 ふぃー、シェルカたちが救出してくれましたよ。


 しばらくして落ち着きを取り戻したデッセルカさんが謝罪してくれました。



 デッセルカさんのバトルスタイルは、初撃の全力強打で武器破壊からのタコ殴り。


 大抵はそれで決着がつくのだとか。


 リセに持ち換えていなければヤバかったのですね。



 で、闘いが始まると我を忘れちゃうのだそうです。


 本能で強い男に惹かれるのだとか。


 って、デッセルカさん、女性だったのですね。


 気付かなくてごめんなさいです。



「……好き」


 えーと、この『決闘』が終わったらお話し合いするってことで。



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