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絶対零度のシルヴィア〜TS転生したら美少女だった件〜  作者: 近藤ハジメ
二章 ポポロン村の遺跡
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09


 遺跡に辿り着いた。

 フレイムグリズリー以外には魔物と出くわさずにここまで来れた。


 念のために遺跡の点検をするために見回る。


「異常無し、だな」

「ああ」


 洞窟を抜けるとそこは巨大な空洞になっており、明らかな人工建造物が建てられて壁や地面にも文字らしきものが見えた。しかし汚れていて何が書いてあるのか見えなかった。


 本当に汚れ過ぎて苔も生えていた。

 これではあまりに遺跡が汚過ぎる。

 あの村人達は掃除はしてないのか?


「ついでだし綺麗にしておくか」

「は?」

「【洗浄クリーン】」


 一度、【洗浄クリーン】の魔法をかけた。

 しかし、さほど遺跡は綺麗になっていない。

 微かに汚れが取れたか?くらいだ。


 一度では効かないか。


「流石に生活魔法じゃ無理だろ、魔力切れ起こしちまうって」

「【洗浄】【洗浄】【洗浄】」

「だから無駄だって……」

「【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】」

「な、なあ」

「【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】」

「この遺跡全部綺麗にするまで一体どれだけ使えば……」

「【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】【洗浄】………………」



 無心。ただ無心で【洗浄】を行使した。

 そして百三十六回目を超えた時、ようやく遺跡全体が綺麗になった。


 ただ流石に時間は掛かってしまって、一時間くらいは経ってしまった。


「ただこれは古代言語じゃ無いか? 俺たちじゃとても……」

「読めるぞ」

「は?」


 エクストラスキル【言語翻訳】があれば、この古代の文字ですら読むことが出来る。


 そこに書いていた事を







 この地に魔王ベリアルの右腕を封印する。

 かの暴虐の魔王は封じるだけで精一杯だった。

 千年後に封印が弱まってしまう。

 文字封印を解かれて仕舞えば、世界は終わる。

 世界の我らが子孫達よ。

 この遺跡を護るのだ。

 封じられた魔王の右腕を、奴らから護るのだ。


      我、ポポロンより未来の子孫達へ送る。




 長ったらしく書いていたが、ようやくするとこうだ。


 まさか、ここに魔王の右腕が封印されているなんてな。


「暴虐の魔王って、最強の魔王じゃ無いか」

「そうなのか?」

「ああ。もし、奴が復活するとなれば世界は間違いなく終わるぞ」


 珍しく真面目な声色となったヒュールが言う。

 この男がここまで言うとは、よっぽどのことなんだろう。

 

 ヒュールが言うには、暴虐の魔王を倒してから今年でちょうど千年経つらしい。


 つまり、封印が弱まると言うことだ。


 これは早く情報を持ち帰って、ギルドと話し合った方が良さそうだ。


「あら、見つかっちゃったわね」


 その時、誰かの声が反響して遺跡に響いた。


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