そのとき初めて、ひとつにちかづく。
散らかった感情の中で
吐き出したそれは
かたちのひとつ。
ただ、それだけ。
それは、あくまでも
かたちのひとつ。
かたちは、かたち。
ただ、それだけ。
そこに沢山の意味があり、
かたちは変わる。
誰かの悪意によって、
誰かの善意によって、
誰かの知によって、
誰かの無知によって。
或いは印象によって。
そこに沢山の意味があり、
かたちを無くす。
散らかった感情の中で
吐き出されたそれの
中にある一番大事なことを
探そうとしてくれるなら。
──でもひとつには、ならない。