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「現状どの様な事態なのか解りますね?」



 部屋に着くなりして姉は全員に問いかけた。



「西谷姉にしやあね、現状と言うがお互いに何処か認識がずれたりしている可能性がある。まずはそこを正すことが先決じゃないか?」


「そうですね。私も少しこの現状に混乱して考えが足りませんでした。ありがとうございます。」


「長谷川いつもヤル気ないのに珍しく良いこと言うじゃん。」


「てか、俺初めて長谷川先生が頼れる大人に見えたわ。」


「松元、佐々木お前ら今期俺の教科の成績は強制的に1な」


「「すみませんでした!!」」


「まあまあ、長谷川先生」





担任の長谷川先生がいてくれて助かった。めんどくさがりやながら生徒のことを常にみてフォローしてくれる先生はそうはいない。


 そして生徒の成績を悪くしようとした長谷川先生をなだめたの副担任の佐藤先生だ。女の先生で、生徒の相談によく乗ってくれるやさしい先生だ


 皆から笑顔と笑い声が出てきた。長谷川先生は頭をかき「んん!」と唸って仕切り直すかのように





「西谷姉、お前が一番情報を理解している。だから、お前の知っている情報を元に認識を直していくぞ。」


 



 そこからは議論を交わしていくことで皆の認識のズレがなくなっていく。2・3時間たちようやく終わる。そこで俺の解っていた情報に加え、


 俺たちは魔王に勝つためこの世界に呼ばれたこと。


 最近は魔族の様子が活発になり各地で異変が起きていること


 1000年前に一度魔族内で内乱がおきたこと


 それを好機に攻め混んだが決定打にならず100年前に異世界から勇者を呼んだこと。


 勇者がこの冷戦状態迄持っていったこと


 もとの世界に帰るには魔族の長、七人の魔王を倒さなければならないこと。


 何故なら魔王はこの世界から元の世界に戻る道を閉ざしているらしい。その為に魔王を倒さなければならない。その為に人間族は亜人族と共闘しようと考えているみたいだが、今のところこれといって成果無いようだ。その為また異世界から勇者を、呼び助けて貰おうと思い現在にいたる。


 いくらなんでも、身勝手な奴らだな。





 「あっちの都合に巻き込んだんじゃねーか!」


 「そうよ!そうよ!」


 「何で僕達なんだ!」


 「家に帰らせてよ!」





 周りが一気に騒ぎ出す。当たり前だ。皆冷静に事の発端を理解し巻き込まれたことに怒りや悲しみから情緒不安定になるやつが出てきた。収拾がつかなくなるため長谷川先生と副担の佐藤先生が動こうとした時





 


「皆。落ち着くんだ!!」





 神谷が動いた。





「巻き込まれたのはもう変えることが出来ない事実だ。なら嘆いてないで此れからの事を考えるべきではないか?」


「おうおう、なら神谷さんよ。その此れからの事ってのは、何だってんだ。ああ?」


「魔王を倒して元の世界に帰ることだよ。北村。」


「はあ?」





 普段なら地元で有名な不良でからまれたら最後病院送りにされると噂の北村を相手にまるで何かの作品の主人公役のような。または歴史上の偉人のようなそんな風な威風堂々と言い放った。


 まて、あの王様たちの言葉をそのまま飲み込むのか?時間を稼いで一度この世界について調べ王様たちが本当のことを言っているのか調べなくていいのか?と声に出したかったが出せなかった。


 俺達に嘘を言っていないとは限らないし、何より命の取り合い戦うことになると言うのに、俺たちは基本平和な国の温室育ちだ。こいつは本当に理解しているのか?





 「現時点で俺たちが帰る方法は七人の魔王を、倒す以外方法は解らない。」


 「だが俺たちはこんなファンタジー世界のこと何も知らねぇんだぞ。」


 「勿論俺たちはこの世界のことはよく知らない。だけど、勇者候補としてこの世界に呼ばれたんだ。全員が何かしらの力が有るんじゃないかと俺は思うんだ。」





 その考えは、可能性としては物凄く高いと思う。理由は100年前に呼ばれた勇者は一人だったのに対してこっちは生徒37人+先生二人の39人だ。巻き込まれただけならもっと少ない人数でいいはずがいくら何でも多すぎる。

 本来なら勇者単体を転移させればいいのに此処までの人数を呼んだこと。つまり何か才能がある人が何人か、もしくは多くいると見て良いと考える。





「俺たちの力はちっぽけかも知れない。だけど皆で力を合わせればきっとどうにかできる!!そうだろ?みんな!!」


『おおー!!!』





 半分以上が神谷を支持し、大声をあげた。あの北村達の不良三人組もだ。そこからはまるで一致団結したかのように騒ぎ始めた。


 すると、ぱんと、手が叩く音が聴こえ、全員がそちらに向く。姉ちゃんが手を叩いたみたいだ。





 「それでは私たちはこの国を手助けするってことでいいですね?」





 「ああ!」と代表して言ったのはやはり神谷だ。その答えに対してとクラスの半分以上が歓声を挙げた。まるでこの夢のような状況に酔っているかのような雰囲気に吐き気がする。神谷は前からあんなかんじだったから良いが、周りが昔教会で見た狂信者のようで頭が痛くなる。



 それと同時に、この狂信者とともに神谷は何をするのか?どうなるのか面白そうだ。



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