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世界は七つの力で作られた  作者: 神月 衣柚
1部 1章 出会いは運命論者の予言も変えた
3/4

2話 海軍大佐リソラ





水色の髪に金眼の男セイヤは状況を彼の上司である大佐に報告すべく海軍基地のある一室へと向かっていった。


「相変わらず不思議なお方だ。マオのことにすぐにきずくとは__」



数分前の出来事だった。マオを自分の名を伝えこの国の常識や文化について説明している時だった。彼の部屋の連絡玉に着信が入った。


「はい、セイヤです。どのようなご要件で?」

《セイヤですか。君は、なんで自分の部屋に見知らぬ女性を連れてきているんですか?すぐに来て説明して下さいね。》


などと言い、通話を切った。セイヤはため息をついた。半分、あの人のことだから仕方が無いと思った。


「マオ、ここで待っててくれるかい。俺は今すぐ大佐のところに向かわないといけなくなった。」


マオはこくんとうなずきいた。それを見たセイヤは自分の部屋からで、大差のいる部屋へと急いだ____。そして、今に至る。部屋の前のドアをこんこんと叩き、名を名乗る。


「失礼します。セイヤです。」

「どうぞ、入ってください。」


ドアを開き中へ入るとやはりいつものように紅茶を飲みながらゆったりとくつろいでいるが顔に緊張感を募らせた大佐の姿があった。


「どうぞ、こちらへ」


失礼しますといい大佐の反対側の席へと座る。水色の髪に紅と蒼の眼をした中性的な容姿の男。これが大佐。名をリソラと言うらしい。歳は俺の1歳上らしい。


「なぜ、ここへ呼んだかわかりますね」

「マオのことですか。大佐。」


そうとばかりにこちらを見つめる眼は場に緊張感を与えた。紅茶をいっぱい飲むと大佐は普段通りの優しい顔に戻った。


「あの娘はマオというのですね。なるほど。」


妙に納得した態度の大佐は思いついたようそばにある上に何かを書き始める。


「セイヤ。あなたがその子を連れてきたのには何か理由があるのでしょう。その理由は問いません。」


大佐の感はよく当たる。俺はこくりと頷いた。そして書き終えた一枚の紙を俺に手渡した。


「その娘を海軍の客人として受け入れましょう。これはその証明書です。君の隣の部屋を彼女に使わせます。」


大佐は微笑むと戸棚から部屋の鍵を取り出し俺に手渡す。


「これは部屋の鍵です。彼女に渡してください。それと明日彼女をここに連れてきてください。僕も会いたいので」


すごく胡散臭い笑みだ。相変わらず不思議な人だ。俺は失礼しましたと言って大差の部屋から出ていった。
























次の日。約束通りマオを大佐に合わせるために大佐の部屋を訪れた。ドアとノックし「失礼します」といい部屋の中へ入る。


「お初にお目にかかります、お嬢さん」


マオは戸惑いを隠せてない。当たり前か心を見透かされるようなニコニコの笑顔を向けられたらな


「あなた、誰?」

「僕は海軍大佐のリソラと申します。セイヤの上司といったところですかね。」


あなたはいつから俺の上司になったんだ。と口に仕掛けたけどやめておいた。後々厄介だ。


「あなたはセイヤみたいに苗字を名乗らないの?」


何も知らない彼女にとっては純粋な好奇心だろう。でも大佐はその笑顔を崩さないで優しく諭す。


「お嬢さん。この国の人々は自分が信頼できる人にしか苗字を教えないのです。セイヤはあなたを信頼していったのでしょうが僕はあなたが悪い人だとは思いませんが苗字を教える気は無いのです。教えたのは僕の親友のアカ.....なんでもありません。」


大佐は少しさみしそうな顔をした気がした。


「お嬢さん。次はあなたが名を名乗るばんです。」

「私はマオ。という名をセイヤからさずけられた」


そうですか。と大佐はいい「僕の事はリソラ。お呼びください」と言ってきた。大佐、俺には何も言ってくれなかったのに.....


「セイヤも僕のことをリソラと読んでも構わないのですよ。むしろそう読んでいただいた方が嬉しいです。」


俺に向かって笑顔で大佐......リソラは言ってきた。あの人はつくづくおかしな人だ。


「マオ。ここはあなたの好きに使って構いません。ですが紅蓮の神父には決してかかわらないでくださいね。」


紅蓮の神父.....一体何者なんだ?あの人が関わるなというから危険な人なんだろうな。そう思いながらここへの長居は無用だと判断し____いやリソラのペースに乗りたくないの方が正しいな。とにかくマオとともにリソラの部屋から出ることにした。






















「紅蓮の神父アカリ。僕の親友。運命に愛されしもの。彼をマオに合わせるわけには行きません」


誰もいなくなった部屋でリソラは一人つぶやく。


「『運命』が動き出すとなりを潜めていた『忘却』と『永遠』も動き始める」


リソラはまた一つつぶやく。


「もしかしたらこの『改革』の能力者である僕も動かなくてはいけない。ということでしょう。それはつまり____アカリなりにいうと運命の歯車は動き始めたというのでしょうね。」


セイヤたちが部屋を出ていって何時間かたち空はどんどん夕焼けに染まっている。夕日を背にしてリソラは笑っている気がした。









To be continue




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