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全てに平等な悪魔

全世界全ての人間が平等で公平に

不幸せであればいいのに


僕は悪魔に願いました

彼は自称

全てに平等な悪魔

だそうなので


僕の願いを叶えてくれるそうです

彼が特に気に入ったのは

平等で公平に

というフレーズらしく


何故そんな事を言ったのかと

上機嫌で僕に問いました


理由なんてありません

そう願わなければ叶わないからです

と僕は彼に答えました


彼は不思議そうに問い直します

平等と 公平は おなじだろう?


僕は直ぐに返答します


この世界は平等などではありませんでした


この世界は公平などではありませんでした



でも僕はその言葉しか知らないので

二つの条件を提示したのです


ルールが厳しくなれば

より簡単な動作しか出来ません


簡単な動作なら誰にでも出来るでしょう


だから貴方の様な

素晴らしい悪魔ではない方が

来た場合も想定しての願いなのです


彼は納得と同時に悲しみました

彼は全てに平等な悪魔なのです


まだ年端も行かない少年が

自分の様な者を呼び出してまでする

願いがこんな物なのかと


不平等だと思いました


彼は直ぐにこの世界を

平等で公平に不幸せな世界にしました


その世界の僕は幸せでした


それでも全てに平等な悪魔は

僕を不幸せにはしませんでした


今までとのバランスを見れば

君が幸せなのは平等だ


と一言告げ消えてしまいました


僕は思いました


やっぱりこの世界も公平ではないなと


そして彼は全てに平等な悪魔だったのだと


平等な彼に公平は望めなかったのだと

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