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ぼくの詩集

さみしがりやの怪獣

作者: 桜井あんじ

さみしがりやの怪獣はひとり 巣のなかで ごろごろ

さみしがりやの怪獣は さみしがりだから ひとりでいるのが すきなのです


怪獣は ほかの怪獣といると とても さみしい


怪獣は

あるき方がひととちがう

はなし方がひととちがう

わらい方がひととちがう

愛し方がひととちがう

怪獣


怪獣だってときどきは ひとりぽっちでさみしいって 思うのです でも

だれかといる さみしさに くらべたら

ひとりでいる さみしさは ちょっとさむい日のようなもの


怪獣が ひとりでいれば 怪獣のつくったおともだち いつもにぎやか

怪獣を たのしくしてくれます

それで怪獣は あんまり さみしいなんて おもうひまがないのです


怪獣は だれかといると びょうきになります

怪獣は 怪獣が 支配され からっぽになってゆく そんな気がします

ひとりでいるときの怪獣が まるでいみのない 怪獣のように 思えてきます

怪獣が 消えてゆく

そのさみしさに くらべたら

ひとりでいる さみしさは ちょっとおなかがすいたようなものです


怪獣は ほかの怪獣のことを そんなにきらいじゃないんです

ただあまりに さみしがりで めんどうくさがりなのです


怪獣の うまくつたわらなかった想いは腐り 腐臭をはなっています


怪獣は しあわせだけど さみしい

怪獣は さみしいけど しあわせ

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