表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
太平洋の突風  作者: 鶴岡
12/24

二式戦爆艇・クリスマス

 1942年12月15日。


 オーストラリア、カナダ、およびパナマやメキシコを初めとする中南米諸国多数が嫌戦同盟を結成し連合国から同時脱退。

 嫌戦同盟は日本と講和交渉に入った。


 これで太平洋で戦う連合国は米軍のみとなった。

 また、オーストラリアが日本に対して自国の軍施設、及び港湾と空港の使用を認めたため、ニューギニアで戦っていた米軍は西南北の3方向から囲まれる形となり早々に降伏。オーストラリア軍とともに武装解除された。


 さらには、彼ら嫌戦同盟は日本との講和を少しでも有利に進めたかったのであろう。

 なんとニューカレドニアに停泊していたアメリカ海軍正規空母ヨークタウンとエンタープライズをオーストラリア海軍が拿捕したのだ。

 アメリカはこの空母2隻が日本軍に流れることを恐れて潜水艦の魚雷により撃沈させたものの、最新のエセックス級正規空母の配備を前に2隻もの正規空母を失ったのは手痛い損失となってしまった。


 それにエセックス級の建造は東海岸のバージニア州で行っているのだ。パナマが連合国から脱退した今、東海岸から太平洋に空母を回航するのにパナマ運河を用いる最短ルートは使えなくなり、南米を大きく迂回するルートを取らざるをえなくなったのだ。


 1942年12月25日


 アメリカ合衆国は降伏した。

 度重なる大規模な本土空襲に、ついに世論が耐え切れなくなったのだ。


 また、西海岸の主要都市が壊滅的損害を受けて本土から太平洋諸島へのの物資の供給が滞ったこと。パナマ運河とオーストラリアが使えなくなった為に海軍の作戦行動に大きな制約が生じ、それと共に島嶼への陸軍への物資輸送が困難になったのも降伏の理由だろう。


 この日、帝都東京ではアメリカ降伏を記念して第二次米本土飛び石空襲作戦参加機による凱旋飛行が盛大に執り行われていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ