3 【アターミ】とよく似た【アツーミ】にとばされていた。
「う~ん。ここは?」・・気が付くと俺は、ダンジョン?らしき洞穴の・・1階部分で気を失っていた様子だった。
「早く出よう!」と急いで出口から外に出ると<パアッ!>と、強い日差しに一瞬視界を失い【よろける】のであった。
「おめえさん、どっから来なさった?」と、話しかけられた俺が横を向くと・・
70代の老夫婦がおり、側には・・【案内 入場1万円】と書かれたチラシが張ってあった。
俺が「あのう【管理組合】とかは有りますか?」と聞くと、老夫婦は・・
「昨日急に【御影石】が現れてのお~若い者が言うには【ダンジョン】が出来たらしいんだ!」と教えてくれた。
更に「公民館に行けば【湯本】さんが常駐しているが、ダンジョンに入るだけなら~ほれ」と言いながら【手のひら】を俺に向けたので・・
「1万円ですね。ハイ!」と言って俺が手渡すと、ニコニコした老人は「若いダンジョンだから魔物は弱いらしいが、気をつけるんだよ。【コレ】が入場許可証。」と言って【手書き】の用紙を渡す。
そんな時・・<ウ~ン><ウ~ン><Jアラートです・・>と言うアナウンスが【鉄塔】から流れた。
老人は「ああ・・海沿いの風力発電がまだ生きてっから~自動で感知するらしいんだ。大丈夫だろうよ!ミサイルなんて作っている国は無いからのお。」と言うが、俺は不安になり・・
「宿を予約しておきたいんですが?」と案内人夫婦に相談すると・・「そんだら【タワー温泉】にすれちゃ」と言い、案内してくれたのだった。
海岸にあるダンジョンは【浜アツーミ】に有り、少し山に登ると有名な【温海温泉】がある。通称【山アツーミ】と呼ばれている地域である。
「すいません!3泊したいのですが」とフロントに告げると、若い男が出て来て・・「もっけましたのお」と挨拶する。
チェックインを終えると、若い男は「ウチの売りであります【最深部2メートル】の大露天ブロは最上階ですが・・実は今週いっぱいで【店仕舞い】するので、天井が工事中でして・・」と言う
雄一郎は「別に構わないよ、ダンジョンに挑みに来ただけだし」と言うと、「おもさげないのお・・料金は勉強させてもらうサゲ」と頭を下げた。
部屋に雑物を置いて【冒険者装備】に着替え、稼ぐために!ダンジョンに向かったのであった。
舗装された幅員7メートルの道路は、自動車が1台も走っていないが、半分を【古代植物】に覆われていたのは【ここ】も同じであった。
10分後にダンジョンに到着した俺は【手書き】の入場証明書を見せて「今から潜ります。」と言うと再び・・<<ブウ~ン・ブウ~ンミサイル警報・・こちらはJアラートです。〇〇からミサイルが発射されました、住民は避難してください>> とアナウンスが流れるも「大丈夫だっぺよ。」と老夫婦は微動だにしなかった。
俺が地下1階に降りると・・「お!スライムだ、やっぱり【情報通り】の魔物が居るなあ・・」
と喜び、片手剣でスライムを切り裂き・・【低品質魔石(小)100クワドラ通貨】をゲットするのだった。