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センチメートル  作者: 城塚崇はだいぶいい
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第2話 緊急招集全体朝礼   北村 英(きたむら すぐる)

「・・・という訳だ。俺の予想だとオージはこのくらいの謎なら一人で全て解いてしまったと思うんだ。それでも行方不明ってことは、謎を解いた先にいた爆弾魔に捕まっちまって監禁されているんじゃないだろうか?」

 文化祭実行副委員長の北村英、通称スグ兄は、昨日の出来事の全てを話した。

「・・・それって、もう犯罪だよね?警察とか先生とかに言った方がいいんじゃない?」

 真剣な面持ちで返したのは、ダンス部の部長、観月美沙みづき みさ 愛称ミサだ。

 ダンス部は文化祭実行委員の雑務を全て担当する代わりに、文化祭でのパフォーマンスの場所と時間を優遇してもらうという契約でメンバー9人全員が実行委員となっている。

「わかっている。すでに結構やばい状態なのは、俺だってよくわかっている。ただ、警察はちょっと待ってほしい。このことが公になっちまうと文化祭は本当に中止になっちまう。お前たちだって必死に練習してきたダンスを披露できなくなったら困るだろ?俺だってラップバトルのステージがあるんだ。何とかして文化祭を開催したい。なに、問題ない。俺達でこの謎を全部解いてしまえばいいんだ。簡単だろ?」

 スグ兄は自信満々にそう言うと、予告状についていた謎解きの問題を見せてきた。


「・・・ん~~?何かの・・・暗号かな?」

「『爆弾は真ん中にある』 ってことは、この 南、東、西の真ん中にあるってことなのかな?」

「・・・なんで北がないんだろ?普通方角って四方向あるよね?」

「あと、この2乗は何?方角の2乗ってどういうことだろう?」

 ダンス部達は謎解き問題に対し口々に思ったことを言った。


「・・・これを私達だけで解くの?」

「ぜ~んぜんわかんない・・・」


「大丈夫、俺達にはもう一人、強力な助っ人がいる」

 スグ兄がそう言って差し出してきたのは、一台のノートパソコン。ディスプレイに映っているのは30~40代の男性の姿だ。その何者かが話しかけてきた。

「私も連れていけ。必ず役に立つ」

 ・・・誰???

 全員が首をかしげているとスグ兄は説明した。

「オージが趣味で作っていたらしい、謎解き特化型AIだ。名前はElectric Yeoman 略して E.Yイーワイだ。」

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