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アタシ達はたくさんの買い物客で賑わう『鶏通り』に差し掛かった。
この都市に住む住人からさすらいの冒険者まで、様々な人々が軒を連ねる商店で買い物をしている。
行き交う人々の間を縫うように、アタシ達3人とフランツさんの愛馬のあっちゃん。
身元引受人さんとやらに会って、もし外出許可を貰えたら買い物したい。
バイトで貯めた今後の資金だから無駄遣いは出来ないけど、日用品とか、ちょっとした化粧品が欲しい。
どこにどんな店があるか、店の看板や値札に書かれた字も読める範囲で必死に読んだ。何がいくらで売っているのか、アタシはできる範囲でチェックしながら歩いた。
それにしても、この世界の物価というか商品の相場がよく分からない。
生鮮品は銅貨5枚の値段の物から高くても銀貨2枚までだった。
しかし、雑貨や家具、冒険者用の用途不明の品物になるとグンと値段が上がる。
最も安い雑貨が無地の丸皿で、銅貨65枚だった。
今の手持ちの貯金では、本当にちょっとした日用品を買って終わってしまう。
またバイトをしないと。でも、監視付きの罪人が出来るバイトなんてあるんだろうか?
うーん、参ったな。
それにしても。
様々な職業の人々でごった返す通りだと言うのに、何故だろう?
道行く人々の視線がアタシ達に集まっている。
それは老若男女問わず、わざわざ振り返ったり、二度見する人までいた。
●○●CHOICE TIME!●○●
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