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とにかく、ここをもう出よう。
「ですから、そんな訳にはいきません。お話を聞けただけで、もう十分です」
アタシはそう言うと、ぺこりとお辞儀をした。
さ、完全に日が暮れる前に出ないと。
大丈夫だ、身体は丈夫な方だから何とかなるはず。
そう思ってフジサキに目配せをすると、フジサキは「ふむ」と頷いた。
「ですが、マスター。今の状況から推測しますと、野宿は不可能です。一晩で風邪を召されるとの予測結果が出ました」
フ……フジサキ! 誰が「引きとめろ」って言った!
それじゃ、アタシが「泊まっていきなさい」って言われるのを待ってたみたいに聞こえるだろ!
図々しい子だと思われちゃうじゃん!
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