05 決意
多分帰れません諦めてください→絶望→やっぱ帰れるかもしれません
あまりの展開にクーデリアはポカンとしている。
電話はすでにクーデリアに変わっている。もう、俺説明するの嫌だ。直接言ってくれ。
『そういうわけだからクーデに魔法について知っている限り教えてほしいんだけど、借りてもいいかな?』
尚、電話はスピーカーモードにしてあるので会話自体は聞くことができる。正直電話変わったのあんま意味ない。クーデ……
『えーと?これ返事誰に聞くのがいいのかな?クーデ?ハル?それともナツおばさん?大穴でフユちゃんかな?』
「クーデリアに聞いてくれ、彼女の意思を1番に尊重したい。」
『了解。クーデ、イエス?ノー?どっちですか。ちなみにノーでも聴きには行くよ?問題は勇者(仮)の家にこだわるかどうかってとこかな?俺のことまだ信用できないだろうし、ノーでも仕方ないけど俺としてはイエスを推奨するよ。』
「え、あの、その……??」
これが社祐の真骨頂。『マシンガントーク』〜相手の気持ちなんざ知ったこっちゃねぇよ〜
『うーん。決めきれないかい?そうだね、確かに情報が少なすぎるかもしれない。一度俺と会ってみるか?あそうだ。いっそハルごと俺んちに泊まるかい?それなら安心?ん、あ、いやダメか。この方法だとフユちゃんに殺されてしまう。』
「こっ殺したりなんかしないよ!」
『本当かい?信用できないな。仮にそれを言質としたところで機嫌を損ねるのはまず間違いがないね。フユちゃんに嫌われるのは俺的に芳しくないからね。やっぱりクーデには少ない情報の中決めてもらうしかないね。さぁさぁどっちにする?クーデ。』
「あ、あの、とりあえずそのクーデっていうのやめてもらえまセ……」
『あぁ、クーデ嫌か?うんどうも俺はネーミングセンスないらしいんだよね。ハルたちの愛称も一度で決まらなかったしね。そうだな。クーデがダメなら、リア?それともクー?言いやすいからクーでいいかい?』
「……はい。」
リアの方が可愛いと俺は思うが、確かにちょっと可愛すぎて親しみこめすぎている気がするからクーが妥当かもしれないのか?なんて、呑気に考えていたら、クーデリアはとっくに覚悟を決めていた。
「ーーー行くです。祐様のところへ。それが最善だというのなら。」