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第8話 二人だけの朝食

 一階に降り、優太が食卓に着くと。

恵がカップにお湯を注ぎ、スープを作る。


 スープが出来た頃、丁度、トーストも焼き上がった。


 焼き上がったトーストに、バターを乗せ。

そのトーストを皿に乗せた後。

皿に乗ったトーストと、スープが入ったカップを持って。

恵が、台所からやって来た。




 「は〜い、召し上がれ」


 「いただきま〜す」




 恵が、優太に朝食を(すす)めると。

優太が元気良く”いただきます”と言って、朝食を食べ始めた。




 「(パクパクパク)」




 恵も、トーストとスープを持って。

優太の向かい側に、やって来た。




 「(モグモグモグ)」




 小さな口にトーストを詰め込み、美味しそうに頬張(ほおば)る優太は。

まるで頬袋に物を詰め込む、リスの様に見えてる。




 「(ニコニコニコ)」


 「ん?」




 そんな優太が、可愛らしく見えた恵は。

両手でテーブルに頬杖を付いて、優太に見入っていた。


 恵が、微笑みながら自分を見ている事に、優太が気付く。




 「どうしたの? お姉ちゃん?」


 「うん? 優ちゃんが食べてる姿がリスみたいで可愛いから。

思わず、見入っていたのよ♡」




 恵の言葉を聞いて、優太の頬が赤くなり。

そんな優太を見て、恵がクスクスと笑った。




 *********




 それから、恵もトーストを食べ始めた。


 しばらくして、二人とも食べ終え、スープを飲んでいたら。




 「あ、優ちゃん、ちょっと待って」


 「なに? お姉ちゃん」




 スープを飲もうとした優太が、イキナリ恵から止められる。




 「頬っぺに、バターが付いているよ」


 「えっ! どっち?」




 優太が自分で取ろうとしたが、位置が分からない。




 「ああっ、ちょっと待ててね」




 自分で取る事が出来ない、優太を見兼ねて。

恵が取ってやることにした。


 恵が、椅子から立ち上がり。

テーブルを回り込み、優太の所に来た。


 優太の所に来た恵が、体を(かが)め。

顔を優太の頬に近付けた。




 「お姉ちゃん、一体、何をするの?」


 「ちょっと、待っててね〜♪」




 優太が、恵の行動を不審に思ったが。

恵は、そう言って誤魔化していた。


 恵の顔が、優太の頬に次第に近づき。




 「(ペロッ)」


 「・・・」




 優太の頬を舐めた。




 「ふふふっ、優ちゃんの頬っぺ。

ぷるんぷるんしているね♡」


 「(チュッ)」


 「く、くすぐったいよ、お姉ちゃ〜ん」




 恵がそう言って。

今度は優太の頬にキスをし出した。


 その、くすぐったい感触に。

優太が、笑いながら身を(よじ)らせる。


 何とも歩らしくない、情熱的な行為だが。

これは、本来の恵の行動であり。

今まで、交際していた相手に対しても、行っていたのである。


 要するに、恵はキス魔の気があったのだ。


 こうして、恵の記憶が流れ込んだ歩だが。

恵の乱暴でなく、こう言う女性らしい行動だけは、歩に受け継がれた。




 「(チュッ、チュッ)」


 「お、お姉ちゃ〜ん、も、もう取れたでしょ〜」




 優太の頬の感触が良かった恵は。

今度は、優太に抱き付き、なおもキスをし続ける。


 それに対して、笑いながら身を捩らせる、優太。


 こうして、しばらくの間。

恵は、優太の頬にキスし続けたのだった。



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