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※この物語には神様が含まれています(没)  作者: 竹梅虎
全ては私の実験の為に贄となるのみ ―development―
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第2章第1節1 急変ーChangeー

遅くなりました。第二章突入です。

段々文書くの下手になってないかって?気のせい気のせい。最初から下手です。

俺にとって2日目。Escapeの人にとっては8日目の朝は

「おはようございます!」

というHealの元気のいい一声で始まった。

「早く行きますよ、Objectさん」

そういい、体を揺らすHeal。その顔は見事なまでに笑顔だ。

まるで小さい体に入りきれない好奇心が、体から溢れているようだ。

それを見て、俺も寝てはいられないなと思い、体を起こす。

「ん…ああ、すぐに支度をするから少し待っててくれ」

「はい!」

という元気な返事が返ってきたのを確認し、支度を始める。

そういえば替えの服がない。…まあ出せばいいか。

服一式を呼び出してみる。

出てきたのは白一色のTシャツと至って普通なジーンズ。

予想外に普通な服が出てきて助かった。

すぐさまそれに着替えリビングに出る。


リビングではHealが待っていた。

「あの、Objectさん。野菜を出せませんか?冷蔵庫に入ってる食材じゃ足りないんですよ…」

「マトモなものが出てくるかは分からんぞ。」

アイテムは本当に出てくるまでどんなのかが分からない。

実は昨日もう一回食べ物を呼んでみたらおにぎりが出てきたのだ。

「構いません。野菜であればいいので。」

「わかった。」

そして野菜を呼び出してみる。出てきた野菜は…

「なんだこれ…食えるのか?」

出てきたのはキャベツかレタスのような野菜だ。

…ただ一つ全体が完璧に紫色と言うところだけ違う。

本能が食べるなと言っている。かなり怖い。

「食べられるから野菜にカテゴリーされてると思います。見た目より中身です。」

そう言ってHealは味見もせず、俺が出したよく分からない野菜を利用し、野菜炒めを朝ごはんに作ってくれた。

「これ…食べるの怖いんだけど…」

冷蔵庫の食材が少ないのだろうか。紫色のあの奇妙な野菜を大量に使ってある。

見た目は今まで見た料理の中では間違いなくワーストワンだ。

「味見はしましたから大丈夫ですよ。」

笑ってそう言ったHealの顔に特に異常は見られない。

信じよう。この笑顔は信じられる。

パクッ。

「…むぐ!?」

「ど、どうしました?不味かったですか?」

そう困惑した顔で聞いてきたHealに、親指を立て、

「いや美味しいよ!…いや見た目と味とのギャップがスゴかったからビックリしただけ」

お世辞ではない。本気で旨い。…見た目からは絶対に想像出来ない味だ。

それをペロリと平らげた後、Allの言った"商人"に会いに行くため、アジトを出発する事にした。


目的地(と言うほど遠くは無いのだが)に着くまでHealと話をした。

「そういえば何で皆さんに英語の名前がついてるのに"商人"にはそれがないんでしょう?」

素朴な疑問だったが考えてみればそうだ。

確かに"商人"は日本語だ。

これはこの世界の法則としては少しおかしい気がする。

「NPC…的なのだったり?」

「いえ、それは無いと思います。」

「どうして?」

「この世界は仮想電子空間(バーチャルワールド)ではないので。」

「へぇ…俺は初耳だけどそんな説明があったのか?」

と、まるでそれが常識と言うかのような顔をされ、少し戸惑う。

初日にそんな説明でもあったのだろうか。

「あれ…そういえばどこでそんな事知ったんだろう…」

そう、Healが小声で言った言葉はObjectの耳には届かなかった。



そうこう話してるうちにビルの裏につく

…が、誰もいない。

「…やはり罠のほうだったか…?」

「…ん?」

何故かHealがそこにポツンと置いてあるダンボールに近づく

そしてダンボールの蓋を開けた

「!…Objectさんちょっと来てくださいっ。」

「どうした?」

「これ…見てください。」

そこに入っていたのは1枚のメモだった。

そこにはたった1行。


――俺たちの中に裏切り者がいる。 To All From Death God

ここまでの話にちょこちょこ伏線を入れていってます。

これに登場するはずだったDeath Godという名もちゃんと伏線です。

何故伏線をばらすかって?次回収するんですから別にばらしてもいいんですよ。

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