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No.43 シャボン玉の中は危険がいっぱい


【光のシャボン玉】という不思議な現象が多発する事件の捜査をしていたユキチカ達。


彼らは現象の原因となる場所をつきとめた。


目的地に向かって洞窟を進むと施設が現れる。

しかし、その施設を囲むように巨大な【光のシャボン玉】が彼らの侵入を阻んだ。


このままでは侵入はできない、もし無策に突撃したらこのシャボン玉によって消されてしまうだろう。


「じゃじゃーん!ひみつ道具バリア装置~!」

そんな状況でユキチカがベルト型の装置を取り出す。


それは以前ブルジョ・ジーの所でメイドとして働いていた際に現れた襲撃犯が装備していた透明化装置だった。


ユキチカはこれを装備してスイッチを入れる。

彼の周りに小規模な【光のシャボン玉】が現れる。


「これで中はいれるよー、ほら!」

彼はそう言って施設を覆う巨大な光の内側に入る。


「本当、よく躊躇せずできるなそんな事。下手したら体消えるのに」

キビが光の壁の前に立ち、装置を起動する。


「ふぅ、それじゃあ行ってみますか」

一呼吸ついて光の中に入る。


他の者も次々と中に入って行く。



施設に近づく一行。


「でっけー!下までずっとあるよ!」

「下?」

ユキチカの発言に対してキビが返す。


「恐らくこちらの施設、地下に伸びているのではないかと思います」

ウルルは下をみてそう言う。


施設にある扉の前に来る。


「シャロ、扉開けちゃおー」

「うん、ちょっと待ってて」


二人は扉の前でしゃがむ。


すると何か思い出したのかシャーロットが振り向く。


「あー、出来ればその、キビさんとコウノさんは向こう向いてて貰ってても良いですか?ここが誰の所有地かは分からないけど、そのこれからする事を警察のお二人にみられるのはーっと思って」


「え?ああ、それもそうだな。まあ今さらな気もするが。コウノ、後ろ向くぞ」

「ええ、まあこんな私達でも一応立場ありますもんね」


この状況で全てを察したキビとコウノは共にシャーロットとユキチカ達に背中を向ける。


「よーし!レッツピッキン……」

ユキチカが何かを口走りそうになるのをシャーロットが抑える。


「ちょっと!それ言ったら意味ないでしょ!」

それから数秒程で扉が開く音がする。


「よし、不思議な事が起きて扉が勝手に開いてくれたみたいだ。行くぞコウノ」

「え、ええ、報告書にはそう書いておきますね……」

「レッツゴー!」


こうしてユキチカ達は施設の中に侵入していった。




施設の中はとても静かだった。

人の気配が全くない、無機質な施設内と合わさり妙な不気味さがあった。


「誰もいませんね。こんな施設ですから、警備も厳重かと思いましたが。わざとらしいくらいです」

「ああ、シャーロットちゃん。そっちはどんな感じ?」


一行は銃を構えたキビが先頭、最後尾を同じく銃を装備したコウノで固めていた。


シャーロットはその中心で端末を操作している。


「うん、ここらへんのセキュリティはそんなに厳重じゃないね。監視カメラも殆ど無い。一応全部映像に手を加えてあるけど。あー、地下あるね。この通路の突き当りを右に行って」


彼女は監視カメラなどのセキュリティに侵入し施設内の構造を把握していた。


シャーロットに言われた通りに進むと地下へと進む階段が現れる。

彼女達は警戒しながらその階段を降りていく。


地下の通路を進むユキチカたち。

「地下のセキュリティは突破したけど深くまで行くには時間かかるかも……」

「シャロ様あぶない!!」


突然ウルルがそう言ってシャーロットを押した。


直後にウルルは足を破壊され、その場に倒れてしまう。


「ッ!なに!」

天井を見上げるキビ。そこには監視カメラが、しかし普通の監視カメラと様子が違う。カメラの横に銃が取り付けられていた。


この銃にウルルは撃たれたのだ。


キビはすぐにカメラを銃で撃ち抜く。


「クソッ!ウルルちゃん大丈夫か!」

ウルルはシャーロットに抱きかかえられていた。


「ああ……!ウルル!」

「大丈夫です、シャロ様。私はアンドロイドですので、これは致命傷にはなりません。しかし、脚部の損傷が著しい為歩行が困難になりました。私はここでもしもの時に備えて退路を確保しておきますので、どうか皆様この先に行ってください」


ウルルの脚部は膝関節部分を撃ち抜かれていた。


「大丈夫なのか」

「ええ、退路確保をする事はこの身体でも問題ありません。どのみちもう侵入はバレています。急がないと、ですよね」


キビに対してウルルはそう答えた。


「分かった。ウルルちゃんにここを任せる。もう相手はこちらを認識しているし、侵入者に対してはかなり強気にくるみたいだ。いざという時はここから逃げ出す事も考えないといけない。先に行くぞ」


そう言ってキビは再び先頭を行く。


「ウルル、すぐ戻ってくるからね!」

「ウルルちゃん、ちょっと休んでてね」

ユキチカとジーナもウルルにそう伝えて、キビについて行く。


「ウルル、ごめんね、私のせいで」

シャーロットが泣きそうな声でそういう。


ウルルは彼女の顔を両手で優しく挟むように包んだ。


「大丈夫です。ほら、シャロ様、まだシャロ様にしか出来ない事が残っています。皆さんを助けてあげてください。コウノ様もよろしくお願いします」


「う、うん。分かった、行って来る」

「ウルルさん、ここはお願いします」

シャーロットとコウノはそう言って先に進んだ。



急な警報音が鳴り響く。

「なんの音?!」

ジーナが周囲を見渡す。


「こっち行ってみよ」

ユキチカは何を思ったのか急に列から離れる。


「あ、ユキチカ!」

「ちょっと!」

キビとジーナがそれに気付いて彼を引き戻そうとする。


しかし、それよりも早く床から急に壁が出現した。

「おいおい、マジかよ!ユキチカ!!」


壁を叩いて呼びかけるキビ。

しかし声が返ってこない。


「おー、めいろみたい」

ユキチカは完全にキビ達と分断されてしまった。


「どうにかして開けられない?」

「さっきから色々試してるけど、この壁への接続ができない。完全に独立したネットワークなんだ!さっきの銃付きのカメラもそう、地下のセキュリティの重要部分はそれで制御されてる。さっき私が突破したのは表面的な部分しか制御できない」


ジーナにそう答えるシャーロットはかなり焦っている。


「二人共ケガはないか?」

「は、はい!でもユキチカが!」

「なんとかしないと」

焦るジーナとシャーロットに対してキビが話しかける。


「心配するな、アイツならなんとかなる。まずは君たちの安全だ。ここにいても拉致があかない」

二人を落ち着かせるキビ。


「そうですねどちらにせよ、この施設のセキュリティを奪えないと出ることもできませんね」

周囲を警戒しながらそういうコウノ。


「分かりました、行くしかないんですね。大丈夫?シャロ?」

「う、うん、私も色々試してみるから、行こう」

まだ動揺しているがシャーロットは頷く。




ユキチカは通路を進む。

すると彼はある壁に目を向けた。


「なんだろ。おじゃましますーのノック」

そういって壁を殴って壊すと、その向こうには部屋があった。


もうしばらくの間は使われてないであろう、物だらけの散らかった部屋だ。


「なにここ?」


ユキチカは興味を引かれたのかその部屋に入る。


「まさかこっちの部屋に来るとはね」


すると部屋の外から声が。

振り向くユキチカ。


「だれ?」


そこには白衣を着た女性がポケットに手を突っ込んだ状態で立っていた。

女性はくすんだ金髪で、目の下にはうっすらとくまが出来ている。


「人の施設に来て誰とはご挨拶だな」


そういって彼女はユキチカに背中を向ける。


「そこに面白い物はない。君の興味を引きそうなのはこっちだ、ついて来たまえ」


「知らない人についてくなって言われてる」

ユキチカは首を振って答える。


「ふん、存外利口だな。そうだな、私はカイ、カイ・ザイク、エデンズゲートプロジェクトのリーダーでありこの施設の責任者、嫌いなものは甘ったるいもの、果物で例えればりんごやオレンジはセーフだが桃やメロンはダメだ」


彼女は立ち止まってそういった。


「さあ、これでもう知らない人でないだろ?」

「そうだね!どこいくのー?」

ユキチカはカイ・ザイクの後についていく。



同時刻、キビ達に危機が迫っていた。


「キビさぁぁんッ!!」

「コウノさん!!そんな二人共!」


叫ぶジーナとシャーロット。


彼女らの目の前には、キビとコウノが倒れていた。

二人の身体に刃物が刺さっている。


更にバリア装置も破壊されていた。


「流石にマズイか?」

「ちょっとミスっちゃいましたね」

キビとコウノは出血しながらそう話す。


「二人共、私達に構ってくれるのは嬉しいが、あの黒い忍者に集中するんだ」


キビが指を差す、その方向には何者かが立っていた。


全身黒一色のスーツと装備を着用しており、ヘルメットで頭部も完全に覆われており、その顔がみえない。足や腕に投擲用のナイフ、背中には刀を背負っている。


黒い忍者は背中の刀を抜き出し構える。


「依頼開始」

ヘルメットの内側からそんな声が微かに聞こえた。



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