No.111 要塞へ
要塞に侵入したキビ達。彼女達の前に現れたのはイヴを模したアンドロイド部隊。
「対象を補足、任務開始」
イヴ型アンドロイド達は彼女らに襲い掛かる。高速で彼女達に近づき攻撃を仕掛けてくる。ここまで対峙したアンドロイドに比べ高い機動力を有しているようだ。
キビが先頭に立ち、襲い掛かって来たうちの一体に反撃する。
「小早いな」
反撃を受けても即座に起き上がるイヴ型アンドロイド。起き上がるとキビがつけた損傷が回復していく。
「あれは!イヴさんから貰ったデータにあった、自動修復機能を持たせたアンドロイド用の血液みたいなものだよ!」
シャーロットがそう説明した。
「それって確か外傷を治すって話だったか。中枢の複雑な機構部分は治せないって認識であってる?」
キビがシャーロットに確認する。
「恐らくは」
彼女の返事を聞いて頷くキビ。
「にしても数が多いな」
イヴ型アンドロイドは通路を完全にふさぐほどの数だ。
「私とウルルが相手の動きを止めるから、2人はその隙に!」
シャーロットが構えるとウルルもそれに合わせる。
「コロちゃん!」
「参ります!」
アーマーの格納部分からコロちゃんずを放ち展開させるシャーロット、ウルルはコロちゃん達にワイヤーを繋げる。
「コロちゃん同士をワイヤーで繋げて!」
「更に私の電気を上乗せです!」
コロちゃんとつないだワイヤーに大電流を送るウルル。
敵の間を蜘蛛の巣状に走るサーキットに電流が放たれ、まばゆい閃光を放つ。
「2人共!」
相手集団の動きが止まったのを確認したシャーロットは後ろで構えていた二人に合図を出す。
「よし来た!」
「おーけー!」
キビとチザキは動きが止まった相手を次から次へと破壊していく。
「ふぅ、とりあえず今の所はこんなものか」
通路を塞いでいた相手集団は殲滅された。
「次がくる前に行こう」
敵が機能を停止している事を確認し、キビ達は再び動き始める。
一方その頃、ユキチカ達の目の前にライオン型のロボットとアンドロイド兵が立ちはだかる。
「なんだこのロボ?」
「動物みたいな奴だな」
「ライオンだ!」
ライオン型ロボットを見て目を輝かせるユキチカ。
「喜んでる場合じゃないよ。早く倒さないと」
「まあ、ライオン1頭程度、この装備なら余裕だろ」
シドーはロボットを見てそう言う。
「そういう事言うと」
ジーナがそう言うと壁を破壊し大型の敵が現れる。
「なんかサイとヘビも出てきな」
「ほらね。派手な登場のお陰でアンドロイド兵が片付いたからまあ良いけど」
現れたのはサイと大蛇の外見をしたロボットだった。
サイ型のロボットはシドーに突進を繰り出す。
「突進か、受けてやる!おらっ!」
その突進を正面から受け止め、投げ飛ばすシドー。
「ライオン!」
サイ型を投げたシドーの隙を突こうと襲い掛かるライオン型をユキチカは体当たりで弾き飛ばす。
「ヘビも来てますよっと」
ジーナはヘビ型に黒鉄を叩き込み、シドーへの攻撃を阻止した。
「なんだ、こんなもんか大したことねぇな」
「あーなんかそれもフラグっぽい」
「ふらぐ?」
シドーはジーナの言葉に首を傾げる。
すると相手のライオン型、サイ型、ヘビ型は集合し、変形合体した。
「お約束ってやつです」
「なるほど、口は災の元ってことか。気を付けよう」
ジーナの言っている事を経験から理解したシドーは頷いて構える。
「おー!合体した!ぼくたちも!」
「お!そんな事できるのか!」
「んな訳無いでしょ!あんな変形したら中身どうなるの!」
テンションを上げるユキチカにツッコミを入れるジーナ。
「……じゃあまだにしとこーっと」
「え、冗談だよねユキチカ?マジでそんな機能あるのこれ?どうしよ今すぐ脱ぎたくなってきた」
「ほら2人共、来るぞ!」
合体した獣型ロボットが咆哮を上げる。
同時刻、浜辺ではストレングスが既に獣型ロボットを破壊していた。
「何だい、こんなものかい?」
その場に敵サイボーグ部隊が現れる。
「なんだアイツの破壊力は!」
「ビーストロイドが一撃だなんて」
「同時攻撃で行くぞ!」
敵は展開してストレングスを取り囲む。
「サイボーグ軍団か良いよ、おばあちゃんが遊んでやろうじゃないか」
拳を鳴らし笑みを浮かべるストレングス。
「向こうはストレングスに任せとくか。おれも中に向かう、浜辺は任せたぞ!」
「了解!」
サイボーグの集団と戦闘を開始したストレングスを見てヤスシは浜辺の制圧を他の者達に任せ、ユキチカ達の援護の為に要塞に向かう。
「さてと、さっきウルルちゃんから送られてたマップをみるとーこっちだ」
ヤスシはマップで要塞内部の道とユキチカ達の状況を確認した。
(ユキチカ達の進行が止まってる、足止めされてるな。待ってろよユキチカ!)
彼が通路を進んで行くと一体のアンドロイドが彼の進路に立ちはだかる。
「ん?ほぉーよく出来てるじゃねぇか」
ヤスシの前に現れたのはイヴそっくりのアンドロイドだ。しかしウルル達の前に現れたものに比べ一回り大きい。
「イヴそっくりだな……まったく」
イヴ型アンドロイドは右腕をブレードに変形させ、もう片方の腕を銃へと変形させる。
「目標を補足、排除する」
「排除か……」
ヤスシに向けて発砲を開始するイヴ型アンドロイド。
「……人を馬鹿にするのも大概にしろよ」
相手の銃撃を難なく回避するヤスシはアーマーから警棒を取り出す。
「人の愛娘を真似れば同情されるとでも思ったか?真逆だ……!」
ヤスシの接近に合わせブレードを振るうイヴ型アンドロイド。
しかしそのブレードごと、ヤスシが相手の頭部を警棒で叩き壊した。
「完全にキレたぜ……!」
ヤスシの一撃で修復不可能なほどに損傷したイヴ型アンドロイドは地面に倒れた。
「まさかイヴ型アンドロイドのハイモデルが一瞬とは……。戦闘用のアーマーを着けているとはいえ、1個人が発揮する戦力とは思えないな」
その様子を映像越しに端末でみていたバベッジは感心していた。
一方、第二陣としてヤスシたちと共に上陸していたキリサメは1人ある場所に向かっていた。
「キリサメさん」
「来ましたか」
彼女の前にリリィとヒメヅカが現れる。
二人はキリサメに銃を向ける、どうやら彼女を迎え入れるようではないようだ。
「ヒメヅカ、リリィなんで?」
「なんで、ですか痛い質問ですね。確かにもう我々はヴァーリに従う理由はない」
リリィはキリサメに質問され頭をかく。
「ですが」
リリィとヒメヅカの後ろからアンドロイドの集団が現れる。
「まあこういうことです」
「申し訳ありませんが私達が相手になります」
二人は構える、するとキリサメはヒメヅカに斬りかかった。
「ッ!」
ヒメヅカはナイフを咄嗟に出し、ヒメヅカの刀を受け止める。
(軽い……これは手加減をして?)
キリサメはヒメヅカに顔を近づける。この動作はヒメヅカは良く知っていた。
(いつも話す時のやつですね、という事は)
ヒメヅカは小さく頷く。
彼女はキリサメを押し返し銃を構える。
キリサメはすぐに体勢を立て直し、ヒメヅカとリリィの腹部を刀の柄で殴った。
「ぐっ!」
「がはっ!」
体勢を崩し地面に倒れる二人。
二人が倒れたのを確認したアンドロイド達はキリサメに攻撃を仕掛けようとする。しかし、それよりも早くキリサメはその場にいたアンドロイド達を刀と投げナイフで破壊した。
「終わったよ」
キリサメがアンドロイド達が機能してないことを確認し倒れた二人にそう言う。
「まさかお腹を刀の柄で殴られるとはね、ほっぺにビンタじゃだめだった?」
うずくまるリリィがそう言った。
「ごめん。こういうの慣れてない」
「殺されないだけマシです。リリィさん立って」
「君たちと違って私は戦闘訓練なんて受けてないんだけど」
すっと立ち上がるヒメヅカに起こされるリリィ。
「アンドロイドの監視は無くなりましたが、私達が動ける時間はあまり無いことに変わりありません。さあ」
「ああ、行こう」
「うん」
キリサメ、リリィ、ヒメヅカは移動を始めた。
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