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No.108 悪党どもの大喧嘩


「なんだこれは?」


 ヴァ―リはモニターを睨みつけていた。

 モニターには浜辺が映っており、その浜辺に大きな筒状の金属が突き刺さっていた。それは先ほど急に空から降って来たものだ。


「こちらの感知可能範囲外の超高高度から連中が撃ち込んで来たのか?」


 ヴァ―リが注意深くその筒をみる。すると筒から大量の煙が散布され、煙の中からアーマーを着た者たちが現れた。


「来たか!」

 ヴァ―リがそう言った瞬間、映像が途切れる。


「どうした!」

「大規模な電磁波攻撃です!システム復旧まで20秒」

 監視室にいる彼の部下が報告する。


「連中が仕掛けて来た!今生きている回線を使え!20秒も連中に時間を与えるな!アンドロイド兵を迎撃に向かわせろ!」


「システム復旧しました!アンドロイド兵が次から次へと撃退されていきます!なんて制圧力……!」


 映像では既に激しい戦闘が始まっており、銃声と爆発音がそこかしこで発生している。アーマーを着た者達は次から次へとアンドロイド兵を倒していた。



「砲台を展開しろ!浜辺にいる連中に浴びせてやれ!」

 ヴァ―リが命令を下す。


「了解、砲台用意!」

 要塞を囲う壁に建設された塔、その最上部が展開し、砲台が現れた。


「撃て!」

 浜辺に向けて一斉砲撃を開始する。




 遡る事数日、インファマスの面々は工房に集まっていた。

 そこにはユキチカとウルル、そしてマチェットが待っていた。


「ユキチカ、アーマー出来たんだって?」

「出来たんだー!」

 ジーナとシャーロットがそう言うと、ユキチカは皆の前に立つ。


 彼の後ろには布に覆われた何かが置かれている。

 恐らくアーマーを横一列に並べその上から布を被せているのだろう。


「それじゃあいくよーじゃじゃーん!」

 布を取り払うユキチカ。


「おーう」

 皆の感嘆の声が響く。


「よし早速試そうか!」

 ジーナが前に出るが頭をストレングスに掴まれ引き戻される。


「とその前に、私とユキチカで考えた当日の作戦について簡単に説明するよ……」

 ストレングスが島の映像をみせる。


「これが連中が引きこもってる島さ。この側を大型船がよく通るんだがその船の貨物が出港と入港の時で貨物の重さが変わってたんだ、おかしいだろ?もちろんそのデータは最終的に連中が書き換えてるがね。シャーロットちゃんに衛星にアクセスしてもらって得たこの映像にしっかり島が映っていた、この周辺を表すどの地図にも記載されていない島」


 島の中央に要塞のような施設が建設されていた。

 要塞は四方を分厚い壁で囲まれている。


「ウルティメイトの連中は必死でね、島に関する情報を消すプログラム走らせてるんだ。そこにちょっと細工して消すプログラムの発動を遅らせたの。それでその映像をみるに連中は要塞を作って、そこで研究してるんだと思う」


 シャーロットが説明する。

 

「大手柄だよ、将来仕事に困ったら情報屋になると良いよ」


 そう言ってストレングスは別の映像をみせた。


「連中の島は恐らくガチガチに防衛設備を整えているだろう。普通に飛行機や船を使った所で島に到着するよりも前に迎撃されるのがオチさ」


 ストレングスが上を指差す。


「だからまずは連中が迎撃できない程の場所から仕掛ける」

 そう言うとストレングスはニヤリと笑う。


「当然、普通の攻撃じゃつまらないからね。少しばかりのサプライズ付きでね」




「敵止まりません!」

「砲撃を続けろ!他の兵も、全戦力を……」


 ヴァ―リは全戦力を浜辺に集中させようとしていた。しかし、そんな彼を強烈な違和感が引き止めた。


「……まて兵の反応が完全に消えているぞ、通信は?」

「通信も途切れています!」


 レーダーに映るアンドロイドの反応が瞬く間に消えていく。 


(戦闘不能になっても通信までやられるものか?ましてや完全に反応が消えるなどと。これだけの数を?……まさか!)


「ガンマ、浜辺に向かえ!何が起きているのか報告するのだ!」


「は!司令官殿!」

 待機していたガンマが返事をする。


「敵は皆殺しにしろ!」

「イッサー!」

 ガンマは即座に現場に向う。


 アンドロイド兵が次から次へと破壊されていくなかガンマは敵を補足する。


「神よ、我が銃に祝福を与え給え!」

 彼はアーマーを着た相手の一人に向け発砲。


 弾丸は相手に命中、相手はその場に倒れた。


「命中……ん?」

 ガンマは何かに気づく。


「どうした?」

「なにやら薄い霧のようなものが。これは!」

 銃を構えながら先に進むガンマ。


「機械人形です。我々のではありません!」

 倒れているアンドロイドをみて報告するガンマ。


 アンドロイドの身体には装置が取り付けられており、そこから光を発していた。


「体中にあるのは……!」

 ガンマが注意深くアンドロイドを観察しようとしたその時、彼は自分めがけ放たれた何かを掴む。


「電気を流し込む針、それとこの光は」

 彼がアンドロイドに手をかざすと周囲にノイズが入る。


「……ッ!やられた」

「司令官殿、これは一体?」

 ガンマがヴァーリに聞くとヴァーリは机を叩く。


「ただの映像だ!そのアンドロイドはホログラムを作る霧と光、それと近づいたアンドロイドを機能停止させるスタンガンを撃つだけの機能を搭載しているだけ……」


「つまり囮……こんな事をする理由は陽動、というよりは」

「戦力偵察だ、随分とコケにしてくれる」




「さーて、連中の戦力が外に出てきたぞ。あんな砲台まで隠してたとはね」

 暗がりの中でモニターがストレングスのしたり顔を照らしていた。


「上昇開始!」

 ストレングスが号令をかける。


「ヴァーリ様!近海に巨大な反応が!」

 監視室が反応がある場所にカメラを向ける。


「これは……潜水艦!?この規模は、原子力潜水艦です!」

 海上に巨大な潜水艦が姿をみせる。


「海中のセンサーはなぜ作動しなかった!まさか電磁爆破はこの為に!?」

 監視室にいるものが可能な限りの情報を集めている。




「まったく、これを用意すんのも一苦労だったのに。そのうえ改造の依頼もすんだからアイツも無茶言うぜ」


 マチェットが愚痴をこぼすとパラベラムとショットシェルが笑う。


「まあウチはクライアントの要望に合わせてカスタマイズも行ってますから」

「マチェットさん、その目で大丈夫なんですか?」


「ショットシェル、誰に言ってんだ。こっちはてめぇ等がガキの頃から操縦桿握ってんだ」

 そう言われたショットシェルは頭を下げる。


「でしたね。そういえばマチェットさん今日は酒飲んでないですね」

「そりゃあ飲酒運転はダメだからな」


 話していると彼女らの顔を外の光が照らす。

 彼女らはパイロットのヘルメットを装備した。


「敵潜水艦の上部に……これは滑走路?」

「戦闘機も確認できます!」

 ヴァ―リの部下が報告する。



「さて、潜水空母のお披露目だ。派手に行くぞ」

 エンジンを点火させるマチェット。

 彼女は戦闘機に乗っていた。


「マーチ1出るぞ!」

 マチェットを乗せた戦闘機が勢いよく滑走路をかけ離陸する。


「シカゴ1出る!」

「パラボラ1出動する!」

 彼女に続いてショットシェル、パラベラムが出動した。


 3人を追いかけるように複数の戦闘機が発進。


「敵はまだまだ戦力を隠してるだろう。なんせ世界を代表する企業様だ。兵器を大量に所持していても誰も連中に面と向かって文句は言わない。連中こそが正義なんだからね」


 ストレングスが皆に通信を通して話す。


「だがその正義が進む先は破滅だ」

 キビがそういうとストレングスが頷く。


「だから私達悪党が叩き潰してやるのさ」

 ニヤリと笑うストレングス。


「お前ら!一世一代の大喧嘩だ!インファマスの名の通りその悪名を轟かせてやれ!」

 ヤスシが激励をとばす。


「レッツゴー!」

 ユキチカが拳を上に突き出す。


「シャーッ!行くぞッ!」

 皆が一斉に声を上げる。


 ウルティメイトとの大喧嘩が始まる。



ここまで読んで頂きありがとうございました!

今後も投稿していこうと思うので評価、コメントなどして頂ければ励みになります!

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