動物の専門学校
勇樹の将来的な希望が見つかります。
勇樹は仕事もせず、家の手伝いもせず、犬の散歩以外は外出しなかった。いつも家にいて、マスターベーションにあけくれ、自分の想像の世界に入り込み、よく独り言を言ったり、一人で笑ったり、歌を歌ったりしていた。
母親はそんな勇樹を見て心配しているような素振りだったが、特に何の対処もせず、家事をしたり、仕事をしたりしていた。そのころ母親は製菓会社に勤めていた。寧ろ姉の方が勇樹の事を心配していた。
勇樹の姉は、勇樹が動物関係の仕事に憧れているのを考慮し、ペットの総合雑誌を買ってきて、将来動物関係の仕事を目指している若者の養成機関の募集要項を探した。その結果、トリマーやドッグトレーナー、飼育員を養成する専門学校を見つけた。そこは中卒でもOKだった。
早速姉は母親や勇樹にその話をした。資料を取り寄せ、その学校のパンフレットを3人で見つめ合った。勇樹は希望に胸が沸いた。これだったら積年の夢が叶えられる。今まで自分を侮辱した人たちを見返せると思った。
母親は父親に連絡し、入学金と必要な費用を用意してもらうよう頼んだ。ところが父親は「あと半年待ってくれ、半年経てば金を用意する」と言った。
母親がその事を勇樹に伝えると、勇樹は内心ガッカリしたが、それでも期待に夢をふくらまかせた。その学校に賭けてみようとおもったのだ!
専門学校に夢を馳せた勇樹。今後の彼の人生はどう展開していくのか⁉