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おっとり 共通1
女子生徒はホウキに乗って登校、教室まで飛んで入る。
「つーいた!」
飛んだまま教室に来るなんて、魔力の無駄使いだ。
という小声、それ以前に変な奴だとざわざわしている。
自分のことだとはつゆ知らず、呑気に着席して魔本を読むラジェーシュナ。
「はい、皆さん席についてくださいね~」
教師ヴェルニテス・トリカフトゥスが教室に入って来る。
彼女は読んでいた本をしまって、授業を真面目に聞こうと姿勢を正した。
ポヤポヤした彼の声はクラス中の眠気を誘う。
「また……」
流行りの睡眠学習ですか? 問いかけはほとんど寝耳に水だ。
「わたし起きてるよ!」
「僕も……」




