笑顔で楽しむ彼と無表情で悲しむ彼女、殺すのはどちらが罪深いのだろう? 再会のペンダント
『きゃっ』
父と母を追いかけていた私は、石につまずいた。
泣きそうな私の前にかっこいい人が表れてすっと跪いた。
『よしよし痛かったなーこれやるから泣くなよお嬢ちゃん』
その人は頭を撫でてから手に持っていた綺麗なペンダントを首に下げてくれた。
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「オマエは目障りだよ!わたしたちの前から消えてちょうだい!!」
髪をつかんでひっぱり家の外へ放り投げられた。
ろくに食事を与えてもらえず、私は朦朧とする意識の中でペンダントを握りしめた。
『綺麗なペンダントだね』
誰だろう――――どこかで聞いたことのある声がする。
『もう怖いことはないから、一緒にいこう』
『うん……!』
____あの人は暗い世界から私を連れ出してくれた。
◇
数百年も未来には地球を捨てコロニー生活をはじめ、機械が働いて一般市民は怠けて堕落的にすごしている。
「なんで働かなくていいのに何で軍なんかあるんだろうね」
「機械のメンテナンスとか領地の奪い合いには誰かが軍人になる必要があるんだよ」
「眼鏡お前なんで軍人にならなかったんだ?」
「視力で落ちたけどさ、目の手術は丸見えで怖いらしいから別にいい」
「その問題は改良しなかったんだよな。絶対ドSな医者の陰謀だろ」
「宇宙軍の孤児院って噂だと未来の軍事兵を育成してるって聞くぞ」
「教養のない一般市民から生まれた孤児が役に立つとは思えないがな」
◇
「今日は孤児院視の方がいらっしゃいます。不自然に気取らず、いつも通り過ごしてください」
「はーい」
「ただし、ボール遊びは危ないので今日は控えましょう」
「シサツの人にぶつけたら大変だもんね!」
「その通り、君は賢いですね」
「すげーどうしてボスの考えがわかるんだ?」
「特にそのボス呼びは視察の方々の前ではいけませんよ」
「はい!」
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「今日誕生日だろ? これやるよ」
「わーいありがとう」
「クルム! あのね、お誕生日だからメモカードもらった!」
「よかったですね」
「クルムもお誕生日だから、一枚あげる! 何かメモしてね!」
「いいこ」
「えへへ……」
この人に撫でられるのが一番好きなんだ。
「管理長、どうしてあの子をずっと置いてるのかしら」
「愛人にでもするつもりなぁんじゃなーい。男ってやぁねぇ」
「まあ、管理長に限ってそんなことないわよ」
「殺人鬼がこの辺りをうろついてるって噂だよ」
「気を付けるさ」
外出した青年は物騒な噂をしたせいか土砂降りの雨に打たれながら、
人気のない道を剥き出しの包丁片手に歩く少女の姿を見かける。
「いたんだ……!」
それを目の当たりにした青年は、彼女と目がかち合う。
「もしかしなくても例の殺人鬼だよね」
◇
「なんで話しかけるの、頭大丈夫?」
青年は信じられないほどの笑顔で近づきながら声をかける。
刺されるかもしれないのに、頭のおかしい彼には恐怖がないのだろうか




