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13-①ファミレスにて
夕暮れの茜空に幼馴染の背中が染められていた。アカネはその光景に思わず息を呑み、息を呑んだ自分を見られまいと夕陽に眼を焼かせたのだった。
「今日は楽しかったね」
最寄り駅に降り立つと加賀が明るくそう告げる。
「おう、やばいな、遊園地」
純粋に楽しめたようなユウキは、本気でそう言っているらしい。
「これからどうする?」
駅前のロータリーに着くと加賀は言った。
「俺たちはもう帰るよ」
ユウキはアカネに負い目を感じて気を遣う。
「なんで? まだ早いじゃん」
日は傾いていたが、加賀にとってはまだ時間があるとのことだった。
「とりあえずファミレスにでも入って甘いものでも食べよう」
その言葉にナナが賛同して見せる。
「帰るよな?」
とユウキはアカネを窺う。
「いいじゃん。一日遊べる日なんてそうないんだからさ」
彼女が頷く前に、加賀はもっともな理由を付けて食い下がってくる。
「最後に、お茶だけしようよ」
彼は引きそうにない態度で足を向ける。
「埋め合わせ、だからね」
そして最後にそう告げられると、ユウキはアカネに肩を竦めて見せるしかなかった。




