第2話 迷探偵コンビ再び
登場人物紹介
サユリ 次元捜査官。
猫柳明美 ちろらし探偵社所長、通称ネコミ。
柴今日子 新人探偵、通称シバキョン。
バディはちょまる。
二階堂 二階堂研究所所長、通称シザー。
名和由紀子 ちろらし探偵社所員、通称ユーキ。
津村剛史 ちろらし探偵社所員、通称タッキー。
ちょまる 異変探知犬、探偵犬、
シバキョンのバディ。
石山博士 異変研究者、クーソーズのボス。
*登場する名称等は全てフィクションです。
「ネコミさん、これを。」
「これは?」
「らっちーと同じ異変のかけらです。保護してあるので能力は使えますが、危険はありません。」
「サユリさん、ありがとうございます。」
「それとこちらです。」
「この機械は?」
「いざと言う時、役に立ちます。まあ、お守りと思って持っていて下さい。では、私はこれで。」
「サユリさん、気を付けて下さいね。」
次元転移装置を作動させ、次の地点に向かう。
「ねぇ、所長どうするつもりです?」
ユーキさんもタッキーさんもヤレヤレって感じだ。
ネコミ所長とシザーさんが目で合図する。
「石山博士さん、どうしても研究を止めてもらうことは出来ないんですよね。」
「ネコミ、このジイさんに言っても無駄だと思うぜ。」
「お主らが何と言おうとワシャ止めんぞ。」
所長無理だよ。頑固ジジイに何言っても効かないって。
「では博士、どうなっても知りませんよ。」
所長何する気?
ん?博士の周りの空間が歪む。
だが、博士の隣にスーツの男が現れ、博士と何やら話している。
「アイツ、また。」
「現れたわね。次元犯罪者。」
「ネコミさん、シザーさん。」
「サユリさん、またアイツが。」
「本来博士を別空間に送るのを邪魔したんですね。」
「このままだと異変の研究が続いてしまいます。」
「まずは次元犯罪者の対処をします。」
「サユリさん、お願いします。」
「おや、次元捜査官、早かったな。」
「あなた何者なの。」
「俺か。反次元組織リバースの四天王、エージェントのスペードだ。」
「あなた能力者ね。」
「まあな。俺は防御の力が使える。」
「それで、異変の箱や博士を防いだ訳ね。」
「お喋りはここまでだ。」
スペードが襲って来た。
攻撃をかわし、相手に切り込む。
「やるな捜査官。」
「今度こそあなたを捕縛します。」
「ちっ、ここまでか。じゃあな捜査官。」
どうやらスペードは次元転移したようだ。
「サユリさん、博士をどうすれば…。」
「ネコミさん、あなたは博士を別空間に送ることで異変の研究を止めさせるつもりでしたね。」
「残念ながら失敗しましたが。」
「要はここで博士が研究をしなくなればよろしいんですよね。」
「そうですが…。」
「では、ここは私に任せてもらえますか。」
「以前も森でサユリさんにお世話になりましたから、今回もお任せします。」
「本部、緊急連絡です。」
「どうしましたか、サユリ捜査官。」
「次元犯罪人により、現地人間1名が違う記憶となりました。次元保安条項第5条により、記憶修正の許可を求めます。」
「データ検索完了しました。確かに本来の状況と異なります。修正を許可します。」
「ありがとうございます。至急対処します。」
博士は何事も無かったように研究してる。
「あの、博士。」
「誰じゃアンタ。」
「私は次元捜査官のサユリと申します。」
「捜査官がワシに何の用じゃ。」
「あなたは次元犯罪者により、本来あるべき記憶が変えられてしまいました。これから私の方で元に戻そうと思いますが、どうですか。」
「そりゃ困るな。研究出来んのはマズイ。早く戻してくれんか。」
「分かりました。では早速対処しますね。」
「頼んだぞ。」
サユリさんは博士の記憶を修正したみたい。
「これで異変の研究はしないよね。」
「大丈夫ですね。一応また次元犯罪者が来てもいいように保護フィールドを展開しておきます。」
博士もクーソーズの面々とはしゃいでいるよ。
「シバキョンさん、ちょまるさん。」
「何でしょう?」
「こちらをお持ち下さい。」
「この機械は?」
「まあお守りみたいなものです。」
『アタシにもくれるの。』
「ちょまるさんもバディなんでしょ。」
『まあね。シバキョン頼りなかったりするしね。』
「何かあればその機械が反応しますよ。」
「サユリ君、応答したまえ。」
「何でしょうか長官。」
「そことは別の次元でまた犯罪者が動き出したぞ。」
「資料を転送してもらえますか。」
「構わんが、今度は3ヶ所で起こっている。」
「3ヵ所ですか?流石に1人では厳しいですね…。」
「兎に角順番に解決していってくれたまえ。」
「了解しました。」
「サユリさん、別次元に行くんですね。」
「シバキョンさん、私は本来この世界にはいない者です。ですが次元転移を悪用する一味がいますから、また別の次元で対処しないとならないんですよ。」
『サユリさん、まあここは私とシバキョンで守るからね。』
「ちょまるさんもお元気で。」
「次元転移装置起動。座標固定。装置作動。」
次の次元に向けて出発だ。
「スペードよ、どうだった。」
「はっ、キング様。次元捜査官が動き出しました。」
「既に他の次元にも四天王を向かわせた。」
「我々の目的も後少しですね。」
「そうだ。反次元組織リバースが全次元を掌握するのも時間の問題だ。」
「スペードよ、次の作戦に移れ。」
「はっ、了解しました。」
他の次元で起こっている事件はまたリバースの仕業かな。
能力者がいても不思議じゃないね。
そろそろ転移完了かな。
「着いたみたいだけど、ここはどこかな。」
周りを見る。
「あれ学校だね。何か向こうにヤバい気配がする。えーっと、私立羽村高等学園か。」
第3話 予告
新たなる次元犯罪は学園で起こった。
魔物は消滅せず暴走し始めた!
次回 「魔物暴走!学園の危機」
久しぶりのシバキョン登場。ちょまるも健全ですな。そのうちらっちーとちょまるのしゃべるイヌーズとか結成したい…。
次回は天然少女の活躍です。
それではまた。