スカーフェイス
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
女性に傷を負わせることに抵抗がないんですよ。
あ、小説の中だけですよ。
それは、こんな過去があったからかと。
カタカナタイトル三本立てですね。飽きてきました。
暑い暑い夏が来ると思い出すのは、高校の時の体育の時間だった。馬跳びをしていた時に、頭から落っこちて、顔面に大きな傷を負った事を覚えている。半面を、瞼の上を覆うガーゼの存在を覚えている。周り皆が心配と同時に、引いてもいた。それでも。
「怪我してたあの時は、それなりにイカしていたよ」
「なんだよ、突然」
徐にそう口を開くと、話の脈絡が読めていない彼がそこにいた。だから私は今考えていた事を伝える。半面を覆うような怪我をした事。周りが心配した事。彼はそれを何とも複雑な表情で聞いていた。あの時の皆の様に。
「怪我をすると痛いから、もう二度としたくは無いと思ってる。でもあの時の自分の怪我した顔、嫌いじゃないんだよね。寧ろ好きだった」
なんの変哲もない、尖ったところのない顔だった。どちからと言えば『ブス』と形容してもいい顔立ちだった。そこに強烈な、自分にしかない個性を得た気がして、何だか好きだった。それ程、私は色のない人間だったのだ。
「世の中、『包帯萌』なんてジャンルがあるけれど、あれに近いかも」
だから一人で飲食店に入った時もあの時だった気がする。誰も何も言わなかったし、笑わなかった。個性を得ることに否定的な日本人だが、それも受け入れて貰えている様で。
「……逆に嫌だったのは、なんだったんだ」
「膿が垂れて来るんだよ。黄色い水が。それが目に入りそうになるのが嫌だったかな。あと夏場だったから、蒸れて痒かった」
しかも小テスト中だった。黙って手を挙げて、先生を呼んだ。先生は真っ青な顔をして、私を教室から出してくれた。
「でもそれくらいかな。女の傷は欠点だなんて思わなかったし、あの時の私はそれを武器にして生きていた。だから今でも何処へでも行くけどね」
「お前らしい」
「そうでしょう? いい女でしょう?」
そう言ってケラケラ笑った。欠点さえも愛していかないと。
今のよりも、あの時の顔の方がイカしてたと思います。
例え半面がガーゼに覆われて、視界の一部を遮ったとしても。
皆が皆心配して、『頭が割れてしまった……』『こぶみたいだ……』と真っ青な顔で言ったとしても。
※でも膿んだり蒸れたり痛かったりでもうしたくないですけどね。
包帯萌の気があるので、傷負って包帯巻いてる子、好きなんですよ。特に頭とか額に付けてる子。
まぁ、厨二病なので、ご理解頂けるかと。
自分の傷までも愛せるといいね。という話です。
寧ろ武器に出来るなら、その方が良いよね。という話。