表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/19

第六話 憂鬱な高校生活と過去

─────管理人は、一冊の本を眺めた。雫の人生が書いてある、雫の管理書だ。

北村 雫(きたむら しずく)。君はなんて不幸なんだ。


小学六年生になり、雫は、思春期に入っため、吹き出物が顔にブツブツとできた。昔から顔立ちにはあまり自信はなかったため、吹き出物が一面にできた醜い顔を鏡越しでみた雫は、今後一切鏡を見ないと決めるほど、自分の顔が大嫌いになったのであった。


高校生になった雫は、この顔を見られないように、マスクや前髪で顔を覆い隠すようになった。

こんな顔を見られたら、きっとみんなが僕のことを気持ち悪がるにちがいない…。そんなことを思っていたため、雫は、人と関わることが怖くなってしまった。二年生の頃。クラス替えがあった。

運悪く雫は、目立つグループと同じクラスになってしまった。これが、事の始まりだった。その目立つグループはどんなのかと言うと、雫とは正反対な奴が集まったグループだ。みんな顔立ちが良くて、世間一般で言う“イケメン”なのだ。それに加えて運動神経は抜群。さらには、社長や政治家の息子の奴もいる。こんな優良物件なものだから、女子たちは入学初日からそのグループに群がっていた。

だが、そんなイケメングループの裏の噂を聞いたことがある。

男子中学生から、金を巻き上げた。とか、中年のおばさんに、高いブランド品買わせた…とか。

一番酷かったのは、イケメングループを好いていた女子に貢がせて、そのうえ、機嫌が悪いときはその女子に暴力を振るったりして、その女子を不登校にさせたとかいう噂…。


雫は、常にイケメングループの視界に映らないように過ごした。絡まれたら僕まで目立って、この醜い顔が晒されてしまうかもしれないし、何よりも、いじめられる気がする。


だが、ある日雫はやってしまった。雫はいつもイケメングループと合わないように、通学路は避けて犬の散歩をしているのだが、なんとこの日は新しくゲームセンターができたのだ。イケメングループは通学路を完全に無視してゲームセンターに向かっている。それを知らない雫は、イケメングループとバッタリ合ってしまった。


あっヤバい……雫は必死に目をそらした。


だが、イケメングループの一人は、雫を指指しながら、他のメンバーに喋った。


池崎『あいつ俺らと同じクラスの奴じゃね?』


最悪だ。


雫は、知らないふりをしてイケメングループの横を通り過ぎようとしたその時、メンバーの一人である、池崎が足を大きく振り上げた。


池崎『オラァ!!』


犬『キャウン』


雫の愛犬が蹴られた。頭を壁にぶつけた愛犬は、かなり弱った。


池崎はおかまいなしに図太い声で言った。


『無視すんなよ。挨拶は?』


ポケットに手を突っ込んで、睨んでいる。


雫は、“悲しい”とか、“怖い”とかよりも、強い怒りが頭を支配していて、もう誰にも制御できないほどだった。


『うわぁぁ!!!』


雫は、声を挙げながら勢い良く池崎に体当たりをした。


池崎『グハッ!!』


池崎がフラフラと後ろに下がった。


霧島『てめぇ。俺らのことなめてんだろ。』


桜間『お前、終わったな。』


竹村『わ~お命知らずー!』


雫は、急いで愛犬を抱えた。雫の視界はぼやけていて、まるで怖くて泣いているみたいだった。

ぽつぽつと水玉がこぼれた。あぁ。僕は本当に泣いているんだ。


これから蹴られる背中をがくがくと震えている。


『てめぇ!!!さっきはよくも!!!』


後ろから池崎の速い足音が聞こえる、せめてでも、愛犬(大切な家族)を守らなければ。

そんな思いで愛犬を抱えてうずくまった。


『ドンっ』


池崎の大きな足の裏が、雫の背中に当たった。


『うわぁぁぁぁぁぁぁ』


雫は、泣き叫びながらも、15分ほど蹴られ続けた。それでも愛犬を離さない雫を見て、イケメングループたちは呆れ、ゲームセンターへ向かっていった。



こうして、北村 雫の“憂鬱な高校生活”が始まった。




このお話が初投稿でして、よく分からないことが多いです。そのため、誤字や脱字がありましたら、教えていただけると幸いです。そして、レビューが一度も来たことがなく、作者本人寂しいです。どうか、私の最初の評価者になっていただける方がいましたら、レビューお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ