第五話 快感は鏡のように。
─────君が好きだ、エリカ。
それは、本当に一瞬のことだったんだ。
『グシャァァァ!!』
割れるように崩れ落ちた、霧島の肉片。断末魔も上げることなく、霧島は散った。
僕の手は、鏡の破片で血だらけになっている。その瞬間。僕は快感を知った。
気持ちいい。今まで反抗できなかったクソみたいな奴が、今、この一瞬でこの世から消え去ったんだ。
あんなに長い間苦しんだのに、一瞬でその苦しみが血とともに流れ落ちた。
『…ふっ……ククッ……ングッ………』
僕は、顔をパンパンにして、笑いをこらえた。もう、笑い泣きしそうだ。
ルンルンな気分で部屋に戻り、エリカたちの鏡を覗いた。
霧島は、原型のつかないくらいにぐしゃぐしゃになっている。へぇ、死に方はあっちにも反映されるんだ。
桜間『……はっ?…………!!!!!!!!!!!!』
エリカ『…………あっ……あぁ………あぁ!!!イヤァァァァァァァァァ!!!』
エリカは泣きながら叫んだ。後ろには壁があるのだが、パニックになっているせいか、必死に後ろに逃げようとしている。
エリカ『あぁぁぁ!!!……うわぁぁぁん!!!…誰かぁ!!!……だりぇかぁ!!!』
しばらくして、警察が到着した。エリカは白いタオルに包まれて、パトカーの中でうずくまっていた。
桜間はというと、必死になって事情を説明していた。
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事情を一通り説明した桜間は、エリカの元へ歩いた。
桜間『おい。…これで分かるだろ?今日。俺が脅迫したとか言ったら、殺すからな。』
そう言って、桜間は、分厚い札束をエリカに押し付けた。
僕は、そんな桜間の態度を見て、いらだった。
次は、お前にしてやるよ桜間。
僕はこの快感に取りつかれてしまったようだ。エリカには嫌なところを見せてしまったが、僕は、エリカが傷つかなければ、ただそれでいいんだ。そのためには仕方がなかったんだよ。
『………ック……アハハハハハハハハハハハ!!!!』
なんて楽しいんだ!!!あの桜間の震えた顔…!!!思い出すだけで、笑ってしまう。
『……アハハハハッ!!』
─────そんな彼を物陰で誰かが見ていた。
管理人『ようやく分かったようだね…』
管理人『ようこそ。ハッピーミラーワールドへ。』
毎日17時に投稿しています。忙しい時期になると投稿できないことがあるかもしれませんが、今後も畠山ジュリアを宜しくお願い致します。ところで、皆様のお好きなお顔はありますでしょうか?(((私はゲス顔が好みです。