第四話 隣人の囁き
─────それは、優しい声だった。
?『僕は、今なら君を助けられる。早く現実世界に繋がる鏡から帰るんだ。』
振り返ると、そこには小さな小窓があった。声の主は恐らく隣の家の隣人だろう。なぜだか分からないが、その声は、あの不気味な鏡人間とは合点のいかない声だった。
『…え!?早く帰れってどういう意味だよ…!!おい!!』
声はもうしなくなった。一体何だったのだろう。首筋に、再び冷や汗が流れる。
その時だった。
部屋のある鏡に、エリカが映り込んだ。
『エッエリカ…!!!』
現実世界では、もう夕暮れ時だった。きっと、体育館裏の横道路にあるカーブミラーから見えているのだろう。体育館裏には、エリカとイケメングループたちがいた。エリカは囲まれている。
僕は必死で口の動きを読み取った。
霧島『お前最近、生徒会長だからって、イキってんじゃねぇよ。』
エリカ『あなたたちが、悪い事をしているからでしょ?』
霧島『ッチ、桜間。こいつどうする?』
桜間とは、イケメングループのリーダー格だ。奴は、親が大金持ちで、顔は他の奴らと比べものにならないくらい美形だ。あいつのせいで僕は…!!
桜間『ん─…とりあえず、トラウマ植え付けときゃいんじゃね?二度と俺らに命令できねぇように』
こいつ…!!このクズ外道野郎が…!!早くしないとエリカが危ない…!!
霧島『ははッ腹パン100発コース行きますか、あー…俺、久しぶり女子殴りたかったんだよなぁ。』
どうする…どうすればいい!!早くしないとエリカが…!!
『オラァ!!』
霧島が拳を振り上げた
その時、僕の頭にあの言葉がよぎった。
─────ここはよく、あなたを虐めた方々がお通りになるのです。
⦅カ゚ヂャカ゚ヂャ⦆
丁度外で、鏡人間の歩く音が聞こえた。
このお話が初投稿でして、よく分からないことが多いです。そのため、誤字や脱字がありましたら、教えていただけると幸いです。そして、レビューが一度も来たことがなく、作者本人寂しいです。どうか、私の最初の評価者になっていただける方がいましたら、レビューお願い致します。