オープニングはお悩み相談から
「初めまして僕は…ハンドシェイカーですっと…」
私は、何度も何度も打ってきたおかげでブラインドタッチでキーボードを気軽に打っていき、チャットに書き込んでいく
私の名前は網野 繋手十六才で、現役女子高生。趣味はネットでのお悩み相談。チャットやSNS、メール等色々な方法で様々な悩みに答えている
「えっと…異世界に亡くなった人を転生させるお仕事をしているメガ3オーリさんか…」書かれてる内容を私は口に出すが、これは頭がおかしいとかフザケテではなく、言いにくいことも有るだろうからと、私がお悩み相談を聞く時は内容をゲームや小説に見立てて話してもらうことにしている。
「悩みはっと…何々?一度命を失った人を私は無責任に危ない場所に転生させて二度目の死を導こうとしてるのでは無いかっと…」
喉が乾いたので水で喉を潤す。私は悩み相談を受けるときは真剣に受けたいので、水以外は飲まないし食べ物も食べない。私はネットによる悩み相談を受けているがこれは面白半分でも優しさからでも無い。様々な悩みを聞くことでそれらは私の経験になり、どんな職に着くにしても私の力になってくれる筈だからだ。
「確かにそうかもしれないですね。その事を考えて一人一人丁寧に仕事をしていくしか、有りません。でも、転生を受けた人達は感謝してる筈ですっと…」
今回の悩みは多分職業安定所の人何だろう。それから一時間ほど話を聞いてから私は来てた今までの相談相手からのメール等を返してから眠りに着いた。
この相談がまさか私の人生に…いや運命に関わって来るとはこの時は思わなかった。それから、数日後私は酔っぱらいの運転するトラックに弾かれて死亡した。運が良かったのか悪かったのか一瞬で車に弾かれると気付いてから一瞬で弾かれ即死だったので痛みも恐怖を感じたのもほんの短時間だったことか、それでも二度と死の恐怖も痛みも味わいたいと思わないけど
「夢じゃないよね?痛っ!」
気が付けば私は地平線の先も空も全てが白一色の世界にポツンと置かれた黒い椅子が四脚置かれた丸テーブルの前にいた。取り敢えず椅子に座り状況を理解するため思考に入る。
夢ではあり得ないのは、つねって確認済みだし、本来知らない筈のトラックの運転手が酔ってたと言う情報もあるし、この前受けた相談で出た異世界転生だろうかと考えてると、いつの間にか目の前に、完成した美と言う言葉が自然に出てくるような金髪美人さんが現れた。
「お待たせしてすみません。初めまして私は転生の女神オーリエです。何故か上司からショックだろうが落ち着いて仕事をしろと長い時間拘束されてまして。」
「いえ、頭をあげてください。時間があったので落ち着けましたから」
現れた女神オーリエ様は椅子に座ると、困ったように頬を掻いてから、頭を下げてくれた
「えっと、お名前は綱野さんで…何で死んでるんですか!」
「えっと…トラックに弾かれて…」
手品のように多分私の事が書かれた書類の束を取り出し眺めていたオーリエ様は突然掴みかかってきそうな勢いで私に質問してきた。
「そういう意味じゃなくて…すみません。うぅ、こういう事なら先に言ってよ…心の準備させてよね」
今度は頭を抱え出したけど、取り敢えず落ち着くまで声は掛けない。相談を受けてたから分かるが下手なタイミングで声を掛けると追い詰める事になるので、今言われたように心の準備をして相手が落ち着くまで待った方がいい。
「とにかく貴方は死んだので、これから剣と魔法のファンタジー世界に転生をするか、記憶を無くし生まれ変わるかしてもらいます」
「転生でお願いします」
言いにくそうに何度も話しかけては止めを繰り返してから遂に覚悟を決めた様子でオーリエ様が口を開く。
こちらは異世界転生のシーンだろうと、思ってたので転生希望。生まれ変わって0から始めるよりはどんな過酷な状況だろうと、今までの経験や知識を持っていける異世界転生の方が魅力的だと思うから
「網野さんアッサリですね?」
「まぁ、異世界転生かなっと、思ってましたし。でも、急に死んで皆心配してると思うので連絡位はしたいです」
親にも連絡したいし、今まで相談を受けてた人にももう相談に乗れないと伝えておきたいから。
「それは大丈夫です。でも、転生してから連絡する事になりますから」
「伝えられるならそれでお願いします」
家族には夢の中で、一方的にこちらの言葉を告げるだけみたいなので、色々と伝えたいメッセージを、ビデオカメラに取って貰った。
ちなみにビデオカメラが無くても映像は保存できるらしいが、こちらの方がきちんと伝えてもらえると思って貰えるからカメラを使ってると教えて貰った。
相談者達には、転生を終えてからメール等で、伝えて貰えるらしく、彼等には信じてもらえないだろうが、嘘をつきたく無いので頭がおかしくなったと思われるだろうが、素直に異世界転生するので相談に乗れなくなったと伝えて貰うことにした。
「それで異世界転生するに当たって言語理解のスキルと個人スキルが与えられます。」
「それって選べるんですか?」
剣と魔法のファンタジーに転生するらしいので、選べるなら瞬間移動か魔法の才能が欲しい。瞬間移動なら逃げ放題だし、魔法の才能なら強くなるまで安全な場所で練習すれば良いしね
「残念ながら個人スキルは選べませんので、後でステータスオープンと心の中か口に出して唱えて確認してください」
「それは残念ですね。」
本当に残念だ。選べないとなると、役に立たないかも知れないし少しだけ不安だ
「後は、転生は赤ん坊からと今の年齢と姿での転生を選べますが、どちらにしますか?」
「今の姿でお願いします。」
もしかすると、幼い頃から鍛えた方が強くなるし有利かもしれないが赤ん坊からだと、あまりに無防備でファンタジーな世界だと不安なので、この姿で転生させて貰うことにした
「それでは、シェイクハンドさん新しい命を一生懸命生きてください」
流石女神様ハンドルネームもお見通しなのだろう。次の瞬間目の前が暗くなり、数秒立つと草原の中にいた。
「異世界転生成功したみたいだけど、町の中じゃ無いよね?」
町の外に転生したので町まで向かわないと行けないけど、どちらに行けば私は良いかと見渡し
「誰か誰か助けて…助けてください。」
丘になってる方から悲鳴が聞こえた。本当ならまだ右も左も分からない状態で関わるべきでは無いのだけど、でも助けを呼ばれたのに見捨てたら私は後悔するだろうから走った
「あれって、モンスター」
丘を登りきると下った先には、二足歩行の豚さんが十匹程馬車に群がっているのが目に写る。怪我人が二人が鎧に身を包んだ騎士みたいな人が三人で所謂オークと思われる怪物と戦ってるのが見える。悲鳴みたいな声は場所から今も響いている
「助けなきゃ!ステータスオープン!」
助けようにも遠目から見ても私が勝てるような弱々しい動きでは無いのが分かる。だから、助けるためにも個人スキルとやらに賭けて
スキルオープンと力強く唱えた。………が…
「…スキル……スマホ」
ゲームのウィンドウのような物が映るが……
レベル 1
HP 25
MP 13
力 8
頑丈 12
知性 16
早さ 7
器用 20
運 2
個人スキル スマホ
「これ絶対にダメな奴でしょう?」
いや、まだ分からないし希望を込めて個人スキルスマホを詳しく見ようと意識集中し
個人スキル スマホ
効果 スマホを呼び出す電力や電波はMPが使用される。スマホは異世界転生前に持っていた物と全く同じものが出てくる。
「………スマホ…」
\(^o^)/愛用のスマホが出てきた。ダメだ。助けに行こうとしたら私が死んじゃうよ。
はい、思い付いたのでノリで書きました。感想やブックマークしてくれると、ノリノリになりますので良ければよろしくお願いします