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50.敬語を使うか否か


ランスと共に1階の調理場へと来ると、そこには野菜の皮向きをしているスロウとサヤンキがいた。

2人は私達の訪問に気づき、包丁を置いてこちらに向かってくる。



「ロシュ様!と…お客様ですね?初めまして。料理長のスロウです」

「サヤンキっす!」



近くに来たスロウは私とランスを見て自己紹介をし、サヤンキもそれに続いた。

サヤンキの自己紹介の仕方に、スロウの顔がしかめっ面になる。敬語でと言いたいのだろう。



「あぁ。ランスと呼んでやってくれ」

「ランスくんはいくつなんすか?」



サヤンキはそんなスロウに気づくことなく、ランスに視線を合わせて年齢を聞いてきた。



「おいこら!サヤンキ!敬語を使え!」



まぁ、スロウが怒りを露にするのは時間の問題だったしな。



「えー。ランスくんはこの喋り方でも大丈夫そうすっよ?」

「それでもだ!」

「あの、僕は大丈夫ですよ?」

「えぇ……」



スロウはさらに怒りを感じていたが、ランス本人が良いと言って一気に怒りが冷めていった。前にもこんなことがあったな。



「ほら!で、ランスくんはいくつ?」

「10才です」

「10才!しっかりしてるっすね!」

「一応、ランスは異国の王太子殿下だからな」

「「えっ?」」



私の言葉にさすがに驚く2人。サジリウスは2人には伝えていなかったのか。



「あー。オレ今からでもさっきの発言取り消したいっす……」

「さすがにお前でも王族相手には軽口をきけないか」

「当たり前っす…」



さすがのサヤンキも、王族には敬語を外してフランクには話してはいけないと思っているようだ。

だが。ランスの顔色を見るに『王族』として扱われることが嫌なようだ。



「ランス。彼らはそういっているが、どうする?敬語で話してほしいか?」

「え?」

「願うなら、2人も聞いてくれると思うぞ?」

「そうっすね!出来るお願いなら聞きたいっすね!」

「ロシュ様…いくらなんでもそれは……」

「スロウ。ランスの意志を尊重するべきだろう?」

「…そうですね」

「で?どうする?」



私は再度聞いた。あとはランスが意志を示せば良いだけだからな。



「・・・出来ればお2人の話しやすい言葉遣いで話してください」

「だそうだ」

「了解っす!」

「分かった」



そのあとスロウから好き嫌いを聞かれ答えていくランスだった。



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