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47.指導をさせれば


おはようございます


書類をある程度片付た私は、応接室へと足を運んだ。



「ん?バルナだけか?」



そこにはティーカップを片付けていたバルナしかいなかった。



「ロシュ様。お客様は全員イブランに連れていかれました」

「連れていかれた?」

「はい。イブランに挨拶をした流れで、騎士としての力量を確かめてやると言って。ランスロット王太子殿下は、一緒にいた方が安全だといって連れていかれました」



イブラン……また勝手なことを……。仕方ないか……



「はぁ。分かった。私もそちらに行ってくる」

「かしこまりました」



私は屋敷の敷居を出てると、騎士が住まう建物がある我が家の真向かいに向かう。

外と地下に広めの場所でよく剣術などを用いて鍛えあっている。イブランはきっとそこにつれていったのだと踏んで。



建物の裏手へと向かうにつれ、カンッカン!と剣、いや、木刀同士がぶつかる音が大きくなっていく。

今日の天候は雨ではないため、外でやりあうことにしたのだろうな、イブランは。


裏手に来ると、膝をついているジャルとゼイラルがいた。


2対1か。



「ほら立て!小僧ども!こんなんでやられていたら、王太子殿下は守れないぞっ!」

「くっ!」

「っ!」



膝をついて疲れている2人に容赦なく木刀を降るイブラン。お客様だということを覚えているのか?



「ロイヴァルッシュさん!」

「ランスロット王太子殿下」

「すみませんが、イブランさんを止めてもらえませんか?さすがにもう2人とも体力がありません」

「それは……未熟だからだろうな」

「え」

「申し訳ないが。私にイブランを止めることは出来ない。彼は『未熟』な者に対しては人一倍厳しい。まぁ、熱中症や酸欠になる前にイブランがやめてくれる。それまでは見学するしかない」



剣術だけなんてまだマシな方だ。私は1日中武術を叩き込まれた。

週に3日だけだったが、筋肉痛と成長期の軋みで痛みに耐えながらの日々だったなぁ……



「そんな…」

「だが、イブランに指導をさせれば間違いはない。騎士が強くなるのは王太子殿下としては、いいことだろう?」

「・・・はい」



そこから私達は、ジャルとゼイラルが防戦一方になっている様子を黙って見続けた。

何か言葉をかけてイブランの指導をするという意識がこちらに向いても怖いからな。


2人は途中から魔法を使い出して、身体能力が上がったように見えたが、それでもイブランにはかなわなかった。



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