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360.早々に


――2階のロシュの自室から玄関口へと降りていくロシュとベガは、そこで待っていたであろう人物を見つけ、驚いた。



「ロイ様。長らくの休養から本日より復帰するこことなりました」



――数日ぶりにロシュの前に現れたアリエスは、復帰を表明した。

佇まいは前より少しよく見える。

それほど彼女の表情はスッキリとしているように見えた。



「きちんと心の整理はついたんだな?」

「はい。自分の思い違いも、バルナ様に正していただきましたので、これ以上の問題はありません」

「思い違い?」



アリエスの表情や雰囲気を見るに、心の整理がついたのは本当のようだが、復帰まで時間がかかると考えていた。

だが休むに至った原因である『思い違い』とは何かが気になった。


『思い違い』が私に関係することならば、そう思わせてしまったというとを意味する。

いったい、何に対してそう思っていたかを聞きたかったのだが……



「私の思い違いの件についてはお時間がある時にでも。それより、本日は()()()()()()()でどちらへ?」



アリエスは自分の気持ちはいつでも聞かせられると言いたいようだ。

まぁ、本人が後でよいというのならば後で聞くことにするが、



「そのような格好…か。何処か不自然だと?」



私としてはシンプルで良いと、不自然な点はないと思っていた。

しかしアリエスはまるで『そんな格好で出るなんて…』と呆れているようにみえた。



「はい。そのような寝間着のような姿で出かけられるのは、推奨できません」



自分の考えていたこと似ているような言葉をかけられたことには驚いたが、『寝間着のような』と言われてさすがに少し感傷した。

だが同時にやはりとも思った。

お洒落に該当することは私には向いていないな。



「ならば復帰、最初の仕事は服選びだ。その間に今後の説明をする。ベガはレオに少し待っているように伝えたのち、私の部屋の前で待機」

「了解しました」

「かしこまりました」



――ロシュは使用人の2人に指示を出すと、アリエスと共に自室へ向かい歩みを進めた。

その道中。



…だが、今度からはもう服は誰かに選ばせよう。適材適所だ。



――ロシュは服を選びきることは放棄する決意をした。


それからロシュは、ほとんど自分から服を選び着ることはなくなった。

例えあったとしても、それは前に着たことのある組み合わせの服装のみであったが、アリエスや他のメイドらは見目のよいロシュが服を選ばなくなったことで、ロシュの着せ替えにせいを出し始めたようだった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




御観覧ありがとうございます



次回更新は11月26日朝9時頃となります。

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