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335.心が決まれば揺るぎはしないのだ


――ロシュはゼイラルの母国へと向かわせ、こそこそと身辺調査をすることに少しだけ納得が行っていなかった。


しかし身辺調査をすることで、彼の幼少期や家族の関係性などが知れるのは良いのかとも思っていた。

幼少期や家族の関係性などは本人から聞けたとしても、はやり第3者からの意見も聞ければ、思い思われる事なのかが分かるからだ。


使用人達がロシュの判断を待っていた中。

約数分間黙り込んだロシュは、ふとこそこそとする必要が無いことに思いが至った。



「…待て。そもそもこそこそと調べようとしているから行けないんだ。正面から話を聞ければ良い」

「正面から…ですか?」



身辺調査はバレずにするものが大半だったためか、使用人も麻痺していたようだ。

本人に知られても問題がないのだから、こそこそとする必要はない。

となれば、ゼイラルを知っていてこちらも知っている者に話を聞こうじゃないか。



「あぁ。ゼイラルと親しかったジャルへと聞きに行ってもらう」



『ジャル』。彼はゼイラルの元同僚で幼少期や家族関係を知っている、もしくは協力してくれるであろう人物だ。



「なるほど。オリオンに行かせるのですね?」

「魔法のある国へ行っても問題ない力量を持っていて、口も達者だ。申し分ないだろう」



そんなジャルはオリオンの性格は好いているかは分からないが、剣の腕を尊敬していた節があった。

まぁ、1度でも惹かれた相手なら気軽に話してくれるだろう。オリオンも人見知りする相手ではないしな。


――ちなみに同じ騎士であり、ジャルを鍛えた事のあるイブランが名に上がらなかったのは、『長』という役職があったからだ。



「ですが、ロシュ様のお心をねじ曲げて伝える可能性があるのでは?」

「…そこだけが問題だな」



サジリウスの不安は最もだ。

『恋愛の経験がなく分からない』という話を、『初で奥手で尻込みしてる』と。間違ってはいないのだろうが、言い方が違えば相手に伝わる意味も変わってくる。


『経験がない』と言えば分からないのも当然か、と伝わるところを『奥手で尻込みしてる』と、不安で躊躇っていると伝わってしまう。


私は今も不安は持ってはいるが、もう躊躇はしていない。そこをねじ曲げられて伝えられるのは、いくらオリオンでも『恋愛事』に関しては許容できない。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





ロシュの心はようやく『恋愛』に対して前向きになったようで、不安ではあるようだが相手が自身を嫌わぬ限り、いつも通りに過ごしつつ、相手の好き嫌いを判断していくようだ。



明日は日曜日のため、投稿はお休みです。


次回更新は10/19/09:00(数分の誤差あり)となります。



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