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323.談笑。


ベガから朝食の時間だと、告げられて仕事を切り上げると執務室からダイニングへと向かった。

そこには既に椅子に座していたライラとレイラがいた。



「おはよう」

「おはようございます」

「おはよう」



私は挨拶をかわすと席についた。



「あぁ、そうだ。伝えておくことがある――」



それから朝食が来る前に、ゼイラルの滞在期間が明日までに伸びたことを伝えた。

驚いた様子だった2人だが、失神しさらに落ち込んでいたと聞いていたからか、すんなりと納得したようだった。



「ゼイラルさんは朝食を一緒に取るんですか?」

「ん?あぁ、取るぞ。サヤンキにも1食追加するように伝えてあるしな」

「サヤンキが調理しているですか?」

「あぁ。今日は仕込みから全てサヤンキだ」

「珍しいですね。スロウさんが全てなんて」

「昨日はゼイラルの話し相手をしてくれてな。自身の気疲れを見越して頼んでいたんだろう」



ゼイラルの相手をしただけで、休みを取るほどスロウはやわではないが、自宅に帰ったあとにクエリアに労いという名の話し相手をさせられるからな。

労いではなく疲労になってしまうと、見越したのだろう。

深夜まで夫の帰りを待って夫婦の時間をとるのは悪いことではないが、夜更かしはいけない。


その話声で子のプロキノが起きないのが幸いだな。いくら小声でも物音はしてしまうからな。

まぁ、壁が薄いわけではないし、聞こえないだけかも知れない。


――ある日プロキノにその事を追求してみたロシュに、プロキノは『慣れたよ~もう。好き好きってしてるのはいいけど、お父さんにお酒は飲ませないでほしいよ~臭いから』と言っていた。


ロシュはバルナにもそれを伝え、翌日が休日以外酒を飲ませるなと約束させたのだった。



「スロウさんなら確かに相談しやすいよね」

「私はとうさまの方が」

「いやとうさんは抜きで考えたらさ」

「確かにそれはあるわ」



純粋に誉められると照れるが、それを意図せず言える2人を微笑ましく見つめた。

そうすると逆に、深く考えずに思ったことを口にしていた自分達の言葉を思い出したライラとレイラが、照れてしまった。



「誉めてもらえて光栄だ」

「「やめて!恥ずかしいから!」」



――ロシュは恥ずかしいと慌てるライラとレイラの様子を、嬉しく微笑まし気にしていたのだった。




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