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274.読み取る術


おはようございます。


私の怪我が無事に治療され、意識が戻ったことで安堵のしている2人に、



「――」

「『心配をかけた。声を出していいのは明後日らしいから、今日はこのままアリエスに読心させる』」


私は口を動かして、2人にアリエス経由で話すということを伝えた。

いや、別に声がでないわけではないのたがな。


これはアリエスから提示された私の会話方法だった。

『読心術』は相手の喋り方や言語の特徴を捉える事で、正確に読み取ることの出来る技術だ。



「アリエスさん、そんなこと出来たんですね」

「ロイ様にお仕えするに辺り、必要なものだと思いまして習得いたしました……はっきりと読み取れるのはロイ様限定ですが」



アリエスには身に付けることの出来る技術だったようだが、長文の読心が私限定でということを考えると、他の者とで多用できるものではないため、使い勝手の限られる技術だなと思ったのだが……。

こういう時にそこ真価が発揮さるのだな。



「とうさま限定でも読めるなんて凄いですわ。……では私達はこのままとうさまに話しかけても大丈夫なのですね?」

「はい。私が代わりにお伝えさせていただきます」



ちなみにだが、アリエスに影響されて使用人の何人かは読心術を取得した者も少なからずいる。







2人との会話は主に、事件の前後に何を感じたかなどの話だった。

使用人に伝えれた時、すぐに私が解決すると考えていたがそうではなかったため、とても不安に思ったと聞いたときは、不安にさせてしまい申し訳ない、と謝った。


しかしライラとレイラは、謝罪をされるいわれはないと言ってきた。こちらが勝手に解決してくれると思っていただけなのだ、と。

そうだとしても親としては子を不安にさせるようなことを……。

と、堂々巡りになりかけていた所を、アリエスが2人に謝礼として、



『ロイ様はお身体を早く万全になっていただくのはどうでしょうか?』


と提案していた。


2人は顔を見合せクスクスと笑うと、アリエスの提案を私に言ってきた。



『私達を不安にさせたことに負い目を感じてしまわれるのなら』

『早く身体の傷を治してまた一緒に武術をやってください』



……うむ。病は気からという。

後ろ向きな思考やすぐに自分を卑下するような考えになってしまっては、回復力も劣るやもしれんな。


私がアリエス経由で、



『全身全霊を持って必ず早く治すことを誓おう』



と言うと、そこまで堅苦しく重い宣言はいらないと、レイラにもう少し軽めの宣言にしてほしいと言われてしまった。


私としてはその方が自分自身への奮起にもなると思ったのだが、聞き手から重いか。



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