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272.医師の指示はなるべく守るぞ?


治療を終えたのか、私が次に目覚めたのはベッドの上だった。

疲労か睡眠導入剤を飲まされたかで寝てしまったのだろうな……。


ただここは、見慣れた自室の天井が見えたわけではない。……どこの部屋だ?

私は自分のいる場所を確認するためと起きようした。


が。


脇腹と腕をやられ、治療したのだと思いだし安静にするため、首だけ動かして回りを見渡した。

アリエスに無断で起き上がってる姿を見られ、安静にしろと怒鳴られるより誰かが来るまで寝そべっていた方がいいからな。


さすがに首を動かすだけでは左右しか見えなかったが、我が家の間取りや内装は全て頭に入っている。装飾や家具でここがどこだが分かった。


客を泊めるための部屋だ。

まさか私が寝ることになるとは思わなかった。どうりで天井を見たことがないわけだ。

他の部屋なら見たことはあるが、ここだけは『客』のための部屋だからな。ほぼほぼ来ない。

掃除も客の呼び出しで訪れるのは全て使用人達だけだ。



――ガチャ。



ふと、ドアの開く音がしたため、私はそちらを向いた。そこには水差しを持ったアリエスが驚きの表情でこちらを見ていたが、



「っ!おはようございます、ロイ様」



私が起きていたことで挨拶をしてきた。



「……」



しかし私は返事をせずにいた。

頷くだけでも伝わったのだろうが、私は声を出して良いのかを迷ったため、頷くタイミングを逃してしまった。



「ロイ様?……失礼しました。長文でなければ発声していただいても大丈夫です。ですが、笑うなどの腹筋を使う動きはお控えください」



返事のない、何の反応も示さない私の意図を汲み取ったアリエスは、医師としての指示を伝えてくれたため、私はニヤリと、微笑んだ後、



「よくわかったな。さすが、私のメイドだ」



と、アリエスを褒め称えた。


アリエスは当たり前だと言わんばかりに笑みを浮かべたが、すぐにキリッとした表情に戻り、問診と触診を始めだした。


座談くらいしてくれても良かったのにな。




ちなみに時刻は事件から数十時間経ったおやつ時らしい。

朝食と昼食は食えなかったが、まだ腹が空いている感じはしなかった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



この国の医術は、縫合まで進んでいる場所もあり、徐々に国全体へと広がりつつあります。

アリエスも最先端の医学を随時習得しているため、ほとんどの処置が可能です。






明日は4の付く日のため、投稿はお休みです。


次回更新は25日の朝9時からです。



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