表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
253/372

253.犬猿寄り


おはようございます!


――コンコン。



「失礼しまーす」



ノック音の後。間の抜けたような声を発して入室してくるオリオン。返事を待たなかったのは、私が呼んだからだろう。


私はそんなオリオンに一言、声をかける。



「座れ」

「え。あぁ、うん」



アリエスを引き連れドアの前で立っていたオリオンに、椅子に座るように促した。


何の脈絡もなく座るように促されたオリオンは、一瞬戸惑うような表情を見せたが、すぐにかけられた言葉に従い、先程シリウスが座っていた椅子に腰かけた。



「それで?」

「それでって?」



何の脈絡なく『それで?』と言われ、なんの事か分かる物は稀だ。

話を早く聞いて、私とゼイラルが『婚約関係』だと言いふらしたのは自分だったという言質をとりたかったのだ。


急ぎすぎて話が違う方向に行ってもあれだな。



「すまない。急かしすぎて本文を忘れていた」

「仕事の話じゃないよな?それだったら口調直させるだろーし…」

「貴方は仕事でなくとも口調を正すべきだと思います」



話の流れを考えようとしたオリオンが言葉に出した『口調』に反応し、アリエスは直せと言った。

2人は犬猿とまではいかないが、全く仲良くならない。適度な距離で仕事上だけ関わっているという感じだ。

まぁ、アリエスはオリオンに口説かれた者の1人だからな。


この屋敷でオリオンより後に仕えるようになった女性で、彼に口説かれていない者は、いないはずだ。



「相変わらず辛辣だなー。俺にだけ。もしかして好きの裏返――」

「――ありえません。訂正をして、すぐにロイ様のお話を敬語を用いて聞いてください」



アリエスからの言葉を躱そうと、発したオリオンの言葉は途中で切られた。

躱すにも『好き嫌い』を交えた話は降ってはダメだろうに…。


まぁ、これ以上2人の会話か長引くと、アリエスの仕込み武器がオリオンに飛んでいきそうなので、彼女をやんわりと諌めた。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



もしよろしければ感想・ブックマーク・評価などお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ