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225.ついてきた


おはようございます


時は進みプリリル家へ赴く日。


王太子からの手紙が届いてからは特に変わったことはなく、仕事や勉学、掃除などそれぞれのやるべきことをこなしていっていた。

強いて変化したことをあげるなら、サジリウスによるザンクへの指導に熱が入っていることくらいだろうか。


昔から教えがいのある者には一切手を抜かないサジリウスは、ザンクのマナーらを『中途半端』と言い切り、朝から晩までここでの『執事』のあり方を叩き込んでいた。

私や執事、騎士連中は同じ事を過去にされたことがあり『始まった…まぁほどほどに』程度にしか認識してなかった。


つまり我々にとっては日常だった。

ザンク本人からしたらスパルタで辛い…でも教え方がうまくて覚えられないこともなくて…と愚痴を溢していたそうだ。



「ロイ様。馬車の用意ができました」

「あぁ、分かった」



馬車の用意ができるまで自室にて待っていた私に、アリエスから声がかかった。

途中、同じく自室にて待っていたライラと、見送りをしてくれるというレイラと合流し、玄関に向かった。



「ライラ、とうさま。頑張ってください」

「うん」

「あぁ」



応援する言葉をかけてくれたレイラと使用人らに見送られ、馬車へと向かい乗り込んだ私とライラ。


今回はライラとユユモの間に出ている婚約話を断りをしにいくのが目的、そしてあの家に充満している匂いを考えると、少数精鋭で向かった方が良いとなり、騎士のみの同行とした。


したのだが…


馬車が出発する際に外からかけられた声が、アリエスのものだったのだ。



「はぁ」

「その、女性がいた方が良いと思うよ」

「本来なら命令違反とする所だが…後で軽く叱るくらいにしておこう」

「うん」



同行するレオとオリオンは馬に乗り前後からついてきており、シリウスは馬引く御者でついてきてもらうはずだったのだが、御者がアリエスに変わっていた。


声をかけられたのがアリエスだっただけで隣にシリウスがいるかもしれないが、ついてきたのには変わりない。

だが外にいる彼女に声をかけるため、馬車の動く音に対抗し声を張る、という行動をしてまで事情を聞く気にはならなかった。


脱力でだろうな。

ライラの言葉もあるが、馬車を止めてまでの事ではない。




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