表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
201/372

201.恋しかった我が家


――時刻は昼時。


再び馬車が止まると、外からドアが開くのを待たず私自らがドアを開け、外に出た。



「「お帰りなさいませ、ロシュ様」」



馬車の外は我が家の門構え。門が開いておりそよ門の中央にはメイド長・バルナと、執事長・サジリウスが出迎えてくれていた。


1週間と少し離れていただけだが、数年ぶりに会った知人のような久しい感覚を感じた。



「あぁ、ただいま」

「ロシュ様。外出中に来ておりました手紙を拝見させていただき、その中で至急のものはありませんでした。貴族様方からの手紙が何通か来ております」



サジリウスが手紙の仕分けについて報告をしてきた。



「後で見よう」

「ロシュ様、詳しい説明はアリエスに話していらっしゃるのでしょう。どうぞ。お行きください」



バルナは私がいまどこに行きたいのかを理解しているようだった。



「ふ、分かっているじゃないか。10分は出てこない。アリエスの説明で補足が必要ならライラかレイラに聞け。補足くらいはできる程度に情報は持っている」

「かしこまりました」

「アリエス」

「はい」



私の後に馬車から出てきていたアリエスに声をかけた。



「あとは頼んだ」

「かしこまりました」



私は他の馬車から降りてくる面々を背にし、屋敷の執務室へと向かった。



「あ、ロシュ様!お帰りなさいっす」

「あぁ、ただいま」



扉を開け玄関に入ると、待っていましたとばかりにサヤンキが挨拶をしてきた。



「いまスロウさん忙しいんで、俺がロシュ様への挨拶を頼まれたんっす」



スロウが忙しくしていると聞いて私は苦笑いをした。



「今日の昼と夜は豪勢になりそうだな」

「俺もこれから頑張るんでそうっすね」



料理人のスロウとしては帰還した雇い主に、腕をふるって旨いものを食べさせたいのだろう。

サヤンキも私が去ったらすぐにでも手伝いに行くのだろうな。



「そうか。私はしばらく執務室にこもる」

「了解しましたっ」



私はサヤンキと別れ執務室へと入っていった。



「あぁ、この匂いだ」



通気がされていて前までのインクの匂いはしない。

だが、壁に染み付いた匂いは除臭していないため、数時間も換気していなければ、匂いが香りだしてくる。

さすがにカビが繁殖していたなら壁紙事変えるが、インクの匂いだけのため、変えずにいる。



「さぁ、始めよう――」



私は机の上に仕分けられ積まれた重要書類を読み込んでいった。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




明日は『4』がつく日なので休みです。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ