表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬱ったら書く。  作者: ナナオ
53/55

恥の多い生涯

川の流れに身を任せ

海につけども先はなく

橋や港の見えぬまま

波に揺られて50年


人の悪口聞き飽きて

愚痴も冗句も気にならぬ

のんべんだらり日を過ごし

何もできずに明日を呼ぶ


若人のころ読んだ本

書いた太宰はいつ死んだ

波乱万丈恋に燃え

川の流れに消えてゆく


はたと私は何をした

恋も仕事も燻ぶらせ

残ったものは何もなく

一人寂しく夕餉時


二十歳のころの情熱を

消し去るような秋雨に

立ち上がる気はとうに無く

降られるままに濡れる体


私はどこで間違えた

私はどこで間違えた

戻れるならばいつにする

転機わからずここに着く


ギンギンギラリ夕焼けの

名残惜しさももう見えぬ

蝋燭の灯もゆらゆらと

じかに消えゆくわが命

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ