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鬱ったら書く。  作者: ナナオ
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神も仏も、悪魔さえも手を引いたこの世界。


縋るものもなく


縛るものは無く


解放されたはずなのに


見えない鎖につながれている



赦された罪に困り果て


一歩踏み出すことさえ躊躇い


ずっと長い間座り込んでいる



立ち上がる勇気が出てくると


思っていたのはどれだけ前か


気づけばそのまま


そこに居続けている



いつの間にやら


狂いきった荒野になってしまって


ますます


起き上がることさえできないようになった



赦しは要らなくなったはずだった


罪がなくなったはずだった



「貴方が貴方を許せていないだけ」


ただそれだけの


話だった



自分が一番


他でもない誰より


自分を恨んでいたのだ


自分を憎んでいたのだ




昨日より今日は


今日より明日は



「嫌っていた自分を」


「嫌っていたあなた自身を」


ほんの少しでもいい


1ミリ 1μ 1n


少しだけ ただ少しだけ


自分を好きになりたい


それだけでいい


他には何もいらない







貴方はあなたを許せますか?


貴方の過去を


貴方の今を



許せないなら


私が許しましょう


だからもう


俯いて泣くのは今日までにしてください


それが私の


唯一、ただ一つの願い。

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