1
「恋しなきゃいけない」なんて誰かに言われたわけじゃない。
でもなぜ、どうしてこんなにも、
自分が嫌になるのだろうか。
もはや呪いのように私を蝕むこの思い。
「好きな人がいる」というだけで、輝いて見える友だち。
人一倍努めたわけでも、人一倍打ち込んだわけでもない。
こんな「なにもない」私を、誰が好きになるというのだろう?
見た目がいいわけでもない。想う人がいるでもない。
さなぎにすらなれない私は、人でいちゃいけませんか。
辛いのは自分の不甲斐なさで。苦しいのは己の無力からで。
輝いてる人を見るだけで、活きている人を見るたびに。
足元が崩れ落ちる様な気持ちになる。
私を私たらしめているものは一つもなくて、ただ起きて、食べて、勤めては寝るだけの日々。
そこに他人はいなくて。同僚にも打ち解けられない。
楽しげに笑う隣のシートを、うらやまし気に見ることしかできない。
笑顔を見ると心に刺が生える。遊んでいる子どもさえ直視できない。
すれ違う人混、下しか見れない。
傷ついた心も、みな知らんぷり。
こんな私を、誰か救うの?
生きているだけで
日々生きていくだけで。
心が壊れそうだ
もう…
さよなら