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破壊魔悪夢世界 ~ようこそ九日間の悪夢へ  作者: 闇妖すみれ
~弐日目 *hateful thing
9/14

【思考停止の少女】







「っ――――は―――――ぁ、っ―――――!」



大量の破壊魔を裁き、少し経ち、怒りが治まりつつあったリリエスの姿が、紅い月の光に照らされて、

影が地面に映る。








沈黙に包まれた中、足音が彼女の耳に聞こえてくる。








「…虚しいね」



振り返ると、彼女にとっては――――懐かしき、人間が居た。

何故此処(ここ)に、というように、彼女は驚いた顔をした。






「久し振りだね、リリエス。どう、破壊から抜け出してからの生活は」

久々に会うのだろう。懐かしき人間は、そんな風に言葉を発す。




そして、彼女は。

「―――なん、で―――」






――――よっぽど衝撃だったのだろう。彼女―――リリエスの思考は、完全に停止しているようである。







「…そんなに驚くことかい。君のこと、全て僕らの先祖様から聞いたよ。そんなことがあったなんてねぇ。

先祖様も全てを奪われた僕に同情してくれた。優しいよね、ほんとにさ。」






「…??…????…???????」



リリエスの顔は哀しみのような困惑に染められて、何も言うことができなくて、口をパクパクさせている。







「…、さ、… ……… …ま… ……………さ、ま」



「…何だい。リリエス。」



「…あ、…、.…、あ、…全て…奪われ、た、て、ど…、 …、う、ゆ…こ…」



「――――言葉の通りの意味さ。分かるだろう、良い子の君なら」



「…信、、…じ、た…っ、ない」





驚きと困惑で言葉を上手く発することのできないリリエスに、彼は笑ってみせた。

そう、彼女が昔から見たという、いつもどおりの――――















笑顔、を。







「――――そうだよ。僕は君が察する通り、僕は母親に殺された。奪われた。

…奪われた奪われた奪われた奪われた奪われた奪われた奪われた。奪われた――。奪われたんだ。」



「…い、や、ぁ。…イ、や………、。、だ」















―――そして、彼女は彼の名を呼ぶ。













「…、…、、。


お兄、様」




「…リリエス。僕の、妹。」





―――そう言うと、彼はリリエスを抱き締めた。強く、強く――――。


それでも、彼女の思考は、止まったままである。

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