【何気亡き其の日常 ~happiness Everyday】
それはそれは、何気亡い其の日常の中、少々嫌気がさす破壊を受け、回復と絶望を何度も何度も何度も、
繰り返している人間の話である。
だが、こんな回復と絶望を繰り返す日常は、まだまだ初期段階にすぎず――――
まさに
「何気亡い幸せ」なのである。
今回はそんな少年少女の、何気亡き御話――――。
「―――おーーいっ、ルト~。お昼一緒に食ーべよー」
「花華...うん、いいよ。」
「中学一年生になってから何回目のお昼ご飯かなぁ?」
「...さぁ、どうだろうね」
それは二人の少女――――
篠式ルトと、霜扇花華――――――
「やーーっと給食かーーっ...篠式先輩と霜扇先輩、今頃何してるかなぁ...
..おっといけない。俺も小6なんだから、しっかりしなきゃ―――っす」
その友の少年、徠悠慈カイト、そして。
「...今日はゲームの新情報配信か...
中三の秋も、もうすぐ過ぎていきそうか」
篠式ルト達の存在をまだ知らない少年、硯灼之。
――――事案は違えど、この人間達は破壊に悩む者である。
「...はぁ~~~...昨日ね、また親に二次元の文句言われちゃって...大喧嘩しちゃったの」
「...私も、また昨日見たがられた...苦しい」
「...今日もまたあいつに嫉妬を受けなきゃならないんすかーー・・・うーーー・・・」
「・・・あいつ、またついてくるのか・・・」
―――そう、破壊である。破壊に悩む者達である。