4話
ちょっと短いです
1件目、採取依頼
「こんにちわ〜」
「ッ!?や、薬草は!薬草はあるんですか!?」
「うわっ!?」
私が依頼者の家に行き、ドアを開くと女の人がすごい剣幕で迫ってきた。
「とりあえず落ち着いてください」
「っ!!す、すみません……」
よかった……正気になったみたいで。私は家の奥に案内されました。そこには顔が不自然なくらい青白く、体も若干小刻みに震えている男性がいた。
「これ、いつからですか?」
「3日前ほどからです……最初のうちはただの風邪だと思っていたけど日が経つにつれてどんどんやつれていって……主人は!主人は助かるんですか!?」
助けることは……できる。けど薬草なんかでは絶対に無理……
私はカバンから液体の入った瓶を1本取り出した。
「それは……?」
「………」
これは私が作ったエリクサー……でも、それを言うのは多分だけどダメな気がする……そこで私は嘘をつくことにした。
「これは回復薬です。これを1日数回に分けて飲ませてあげてください。私はこの後も用事がありますがそれが終わったらまた来ます。絶対に一気に飲ませないようにしてください。もし飲むことも辛いようならば1滴ずつ口に落としてあげてください」
「は、はい!ありがとうございます!」
………一応念のため監視用の魔法でも張っておきましょうか。あの男の人……明らかに病気ではなかった。あれは多分神経毒かそれに近いものの症状。エリクサーをちゃんと飲ませれば治る……でも飲ませていなかったら多分、持って後……数時間後には危ない橋を渡ることになる。早く他の依頼を済ませないと……
私は気合を入れ直して次の依頼者の元に走った。