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プロローグ

言葉づかいと最後のセリフを少し変更しました。

「やあ、嬢ちゃん今日もお使いかい?偉いねぇ〜、ほらサービスだよ。これも持って行きなさい」

「あ、あはは……ありがとうこざいます……」


私はシャルロット・アストレア。ある小さな街で暮らしている普通の人間です。ただ、周りの人からはシャルロットと呼ばれたことは一度もないんですよ………じゃあなんと呼ばれるか、それは


「あ!『賢者の娘』さんじゃないか!今日は魚が安いがいるかい?」

「『賢者の娘』さん!こっちの野菜も安いしおいしいよ!!」


と、まぁこのように『賢者の娘』と呼ばれています……まず1つはっきりさせておきましょう。私はシャルロット・アストレア。賢者本人・・・・です!

ただ、『時戻しの秘薬』という薬を製作中に街に10年ほど顔を出さず、完成してから実験と称して飲んで見た結果。ちょこっと背が小さくて、声や顔が幼く、胸も小さくなっただけなんです。まぁその、なんというか……失敗しました、はい……

本当は全盛期の10代後半から20代前半になるはずだったんですよ!?でも、どこかで間違えて8歳ぐらいになりました……そのせいで街に出たら賢者の娘と間違われるし、大好きなお酒は飲めないし葉巻も吸えなくなった。しまいにはロリコンのおっさんに襲われかける等々。本当にひどい目にあいました。


「はぁ……どこで間違えたのかな?ちゃんとレシピ通りに作ったはずなんだけど……」


そんなことを考えていると、いつのまにか私が泊まらせてもらっている宿の目の前でした。


「ただいま〜、ルイスさん、どこですか〜?」

「ん?あぁ、お使いご苦労さん。ごめんね?『賢者の娘』さんにこんなこと頼んで」

「いえ、タダで泊めていただいているんですからこのくらいしますよ。それと『賢者の娘』じゃないです」

「はいはい、賢者様本人だったね〜」

「はぁ……」


この人には私が賢者本人だと言ったんですけど子供の言うことだと流されてしまいました……


「何か手伝えることはありますか?」

「ん〜。一通り作業は終わったから今はないね」

「そうですか、では失礼します」


私は荷物を置くと階段を上がり、1番奥にある自分の部屋に戻った。


「さてと……今日もやりますか」


私は机引き出しから()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

この机は賢者である私が直々に付与魔法《異次元収納》が施したもので、この机には物がどれだけでも入るようになっている。私はこの大量の紙の中から1枚の紙を取り出した。私が今持っているのは『伝説の霊薬』とまで言われたエリクサーのレシピです。私はこれを基に薬を作り、薄めてから街に流している。私の薬は効き目がいいと評判なんですよ。だって賢者ですからね!

私は早速、調合に必要な物を用意し、調合をしていく。1本あたり大体5分ほどで完成するため、1時間ほどでもう床には12本のエリクサーが入った瓶が置かれている。これをさらに普通の水で100倍に薄めると下級回復薬。50倍で中級回復薬。10倍では上級回復薬になる。私は下級回復薬を合計700本、中級回復薬を200本、上級回復薬を10本作り、カバンに入れていく。カバンも机同様《異次元収納》を付与されている。さらにカバンには《自動整理》が付与されているため、雑に入れても勝手に整理され、取り出すときも楽なんですよね〜。

私が片付けを終えて、大量の紙を使って新しい魔法を作っていると、下から私を呼ぶ声がした。


「どうしたんですか?」

「今日は団体さんの予約が入ったから仕込みを手伝ってくれないかい?」

「わかりました。ちょうど実験もしたいところでしたし……」

「そりゃよかった!じゃあ頼むよ!」


私は厨房へ行き、忙しそうに働く従業員を避けながら自分の持ち場へと急ぐ。持ち場に着くと私は全員に聞こえるように叫んだ。


「皆さん!あとは私がやりますからメニューだけ教えてください!」

「お、わかった!おいお前ら聞こえたな!嬢ちゃん以外、全員厨房から出ろ!」


私は全員が厨房から出たのと今日のメニューを確認してさっき作った新魔法を展開する。部屋の外からは『おぉ〜!』という声が聞こえてくる。


「よし、いきます!《オート・ワーク》!!」


《オート・ワーク》は名前の通り、あらかじめ設定した作業を全て自動で行う魔法になっている。今回は料理にしたが別になんでも使える。例えば掃除だとか洗濯だとか。あ、でも剣などの武器には一切反応しないことになっている。包丁は………まぁ例外としておいて。


「あとはもう大丈夫ですね。私の魔力が勝手にやっていきますから」

「ほ、本当に大丈夫なのか?なんか勝手に鍋やらフライパンが動いてるんだが………」

「私が失敗するわけないじゃないですか」


そう言うと私に質問してきた人は「そうだな!」と言って笑った。

私、失敗したことないんで。だって私、賢者(天才)ですから!

読み返して思いましたけど……少なくとも1回は失敗してんじゃん!!

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