ござる
彩葉は何か感じ取ったのだろう。そのあとは会話もあまりなく帰っていった。
「もういいかな?」
「筒井さん」
「なかなか白熱していたねえ」
同じ職場で働いている筒井さんがチラッと碁盤を確認する。彩葉が帰った後に私が並べ直したものだ。
「そうですか?」
「うん、いや、対局の話じゃないよ?この並びはまあひどいものだ。けど君も性格がいい」
私は黙りこむ
「諦めなさい。全部無駄。なんて言いながら君は彼女が諦めるなんて微塵も思ってもいないだろう?」
「・・・・・」
「私ももうここにいて長いからね。色々な子を見てきたが彼女の性格はとりわけ苛烈そのものだ。あんな言いかたされたら。」
「やってやる。すべてを捨ててやるよ」
私は道中呟いた。
「ごめん!橿原、生駒!私しばらくごはんも食べれないし帰りも一緒に帰れない。そして付き合いもおそらく大分悪くなり。機嫌が悪い日が続く上、口調も悪くなることほぼ間違いがない。授業中も本と紙を読みながらぶつぶつ呟くようになり、話しかけても舌打ちで返したりするようになる、それについて諸君は何一つ悪くなく私が全て悪いからしばらくは見ざる聞かざる知らざる触れざるを貫いて!
本当に申し訳ない!!!」
「かしはらー何か言い出したよ」
「何か言ってるな。訳を聞こう」
私は昨日あったことを包み隠さず生駒と橿原にはなした。そして私の過去の傾向から囲碁をやり始めると間違いなくエゴイストの塊の自分が顔をだし、唯我独尊天上天下になり、そしてその性格のまましばらくは囲碁が上手くいかないから回りに当たり始める、
「そう!いわばハイパー面倒くさいマンになるのだよ!!」
「ウーマンじゃないの?」
「どっちでもいいよぅ。つまり彩葉はあれでしょ?周りを傷つけたくないから関わるなって言ってるんでしょう?」
うう、生駒よきっと優しいお前の事だ。この先の展開は読めている。少女マンガ的展開で『そんなの関係ないよ!!』
「うん、面倒くさいから触らないでおくよ。私だって気分悪くなりたくないし」
「うーん、このドライちゃんめ」
「そうだね。まあがんばりな」
「うーんこのドライちゃんs」