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天を打つ  作者: ああああああああああ
13/28

みんな

土曜日、私は久しぶりに日本棋院まで来ていた。

 ・・・・これは入ってもいいのかしら、四年間寄り付かなかったしなぁ。院も逃げるようにやめたし。入りづらい。

 そもそもこれ院行かなくてもいいんじゃね?良く良く考えたら院って14の歳までじゃないと入れないし。うん! 碁会所に行けば良いじゃないか。

 私は棋院前まで来てひよった。それは認めよう! あぁ、認める。しかしこれは勇気ある撤退であるのだ。


 「何をしてるのかしら?」

 「あ、」


 「お茶どうぞ」

 「こ、こりゃどうも」


 ずずずっと口をすする。熱い、熱いけど今そこまでの熱さを感じる余裕がない

 目の前にいる人のせいだ、吉野 桜。私の院での先輩だった人。こりゃまた美人で関西から来たばかりの私によくしてくれた人だ


「で、何しに来たの?」

「お、怒ってる?」

「何で私があなたに怒らなければならないのかしら?」


 いや、そりゃあね。そうなんだけど


 「笑顔がこわい」

「失礼ね。私は割りとこんな顔よ。で、何してたの?『最短距離さん』」

 「ぶぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」


 お茶がお茶がぁ!!


 「なにしてるのよ。汚いわね」

 「いやいやいやいや、最短距離さんってまさか、あれ」

 「ええ、みんな知ってるわよ。棋院の囲碁関係者であれ知らない人はいないんじゃない?」


 まあ、 良く良く考えたら当たり前の話だ。あんなスピードでRTされる呟き、彼を本因坊と知っている時点で囲碁をしている人なんだろう。そりゃどっかしらで棋院に繋がるのも不思議な話じゃない。

 しかし! されど!!


 「みんなって、桜ちゃん。」

 「みんなはみんなよ。逃げ出した雑魚がっ!って割りとみんな怒ってるわよー」


 気持ちは痛いほどわかる!!

 

 


 

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