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頭から消えた   作者: 春風
7/55

頭から消えた 7

「こんにちは。見崎署から伺いました。生野と申します」

男を大きな声が起こす。

眠い目を必死に開けながら玄関に向かった。


扉を開けるとそこにはまだ齢30程の男性が立っていた。

「何か御用で」

男が訊ねる。


「改めて、見崎署から伺いました生野と申します」

警察手帳を見せて生野と名乗った男が言う。

警察が何の用なのか。


男は何か嫌な予感がした。

「この度捜査のお手伝いをするため派遣されまして」

男は正直落胆した。


ただでさえ精神がどうにかなりそうなのに、警察と一緒に捜査なんて考えただけでもしんどい。

「あの。自分だけでも大丈夫なので」


そう言って扉を閉めようとした男を生野が制止する。

「駄目ですよ。こちらとしても手持無沙汰じゃ帰れないんです」

そちらの都合など知ったことか。


男はイラついた様子で言う。

「とにかく今は疲れているので。また後日来てください」

本心は2度と来るなと思っているが。


「では、こういうのはどうでしょう。あなた様はお休みいただいて、その間に私が捜査します」

全くもって論外だ。


「そうだ。あなた様と呼ぶのも失礼ですよね。この家の表札に中川と書いてありました。これからは中川さんとお呼びしても宜しいですか」

中川。それが自分の名前なのか。

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