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頭から消えた   作者: 春風
3/55

頭から消えた 3

近付きよく見てみると、机の上は埃だらけで最近使用した痕跡は無い。

机の上も乱雑に本が散らばっている。

持ち主は片付けるということを知らないのか。


ふと机の片隅にメモ帳を見付けた。

埃を払い手に取る。

ぺラリとめくると何やら書いてある。


[ガミガミガミガミうるさい。頭が破裂しそうだ。少しは楽にさせてくれ]

何のことを綴ったものかは分からないが、気分の良いものではない。

続きを読む。


[彼女は俺のことを分かってくれる。あいつとは違う。俺にとって彼女が一時の癒しだ]

何だこのメモは。

男は思う。このメモを書いた人間は確実に病んでいる。


その後、メモ帳を読み進めていっても書かれているのは日常の苦心と『彼女』から得られる癒しについてだけだった。

何も男についての情報は書かれていない。


男は落胆する。

本当に自分はこの家の人間なのか。

探索を進める度に不安が増していくような気がする。


男は書斎を出て別の場所を探すことにした。

2階は2部屋だけなので男は階下を調べてみることにする。

階段を踏みしめる度にあの不快なギシギシという音が鳴る。


思わず耳を両手で塞ぎながら階段を下りる。

階段を下りた先は薄暗い廊下だった。

何か生臭い臭いもしてくる。


男はとりあえず階段横の扉を開けることにした。

扉はスッとスムーズに開く。

どうやらここはリビングのようである。

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