頭から消えた 2
本日2度目の目覚め。
寝覚めは決して悪くはない。
だが、脱力感が全く抜けない。
このまま自分は何も分からぬまま生きていくのか。
絶望が背後から迫っているようで滅入る。
そんな男は自らを知るための大きな要素を閃いた。
(そうだ。親を見付ければ良いんだ)
親なら子どもの顔を見ればすぐに分かるし、自分の情報をたくさん知っているだろう。
(いや、待てよ)
男に1つの疑問が生じた。
この家は一軒家だ。
こんな大きな家に自分1人で住んでいるのはおかしな話である。
ならば、親も一緒に住んでいるのではないか。
だが、それならば何故自分の様子を伺いに来ないのか。
少し不安を覚えながらも男は家の中を探すことにした。
男が目覚めた部屋は2階の角部屋にあたる。
男は部屋を出ると2階の突き当りに見える部屋へと向かった。
ギシギシと廊下を歩く度に不気味な音が鳴る。
突き当りに着き、部屋の扉を開ける。
キキーッと軋んだ音が響き、男の不安感を誘う。
扉を開け、中を覗き込む男。
部屋の中は本棚で囲まれた状態だった。
所謂、書斎というやつか。
男は恐る恐る部屋に足を踏み入れた。
難しいタイトルの本が床にも散らばっている。
その様は何日も、何カ月も人が来ていないのを表していた。
部屋の隅に置かれた机に目が行く。